中国の中央銀行、中国人民銀行は26日、「ブロックチェーン登録オープンプラットフォーム」(BROP)という形式でのブロックチェーン実装を世界で初めて実現したと発表した。

 杭州市の「Global Financial Science and Technology Summit」でお披露目されたBROPは、人民銀行参加の研究所、中鈔区塊技術研究院が開発したブロックチェーンのオープンプロトコルである。

 BROPは複数の経済部門での使用を想定するが、主な目的は政府機関の認証要件など、官僚の負担を減らすことだ。

 今回の発表は、人民銀行が熱心に取り組んでいるブロックチェーン特許関連の活動がついに実ったことを意味する。人民銀行は昨年、およそ70件の特許を申請した。また17年に中国が申請したブロックチェーン関連の特許数は世界最多だったと言われている。

「15年初頭にブロックチェーンテクノロジーの全体設計に取りかかり、昨年、中鈔区塊技術研究院が設立された」。研究院の親会社にあたる中鈔信用卡産業発展有限公司の范貴甫CEOは、地元メディアのテンセント・テクノロジーに説明した。

 「私たちは、ブロックチェーンやほかの金融関連の新テクノロジーの開発に集中的に取り組んでいる」

 中国政府は仮想通貨の取引や保有、投資に対して厳しい態度で臨んでいる一方で、ブロックチェーン技術には熱心に取り組んできた。

 コインテレグラフは昨年8月、人民銀行がブロックチェーンの専門家を活発に雇用している状況を報じた