テレグラムは、国際的な制裁リストに乗っている人物とその家族、および制裁対象地域の住人などへ対し、非公開のトークンセールへの参加を禁止する方針だという。ロシアの地元ビジネスジャーナルRBCが15日に伝えた。
RBCは、非公開のプレセール参加者へテレグラムが発行したという契約書のコピーを入手したとしており、それによれば、米国、英国、欧州連合、国連安全保障理事会の制裁リストに載っている人物は、非公開イニシャル・コイン・オファリング(ICO、新規仮想通貨公開)に一切参加することができないとされている。制裁を受けている人物の家族も対象。さらに、クリミア、キューバ、イラン、北朝鮮、シリアなど、制裁対象地域の住人も、参加が禁じられる。家族とは、制裁対象個人の「子ども、配偶者、親、兄弟、姉妹」とされている。
RBCによれば、ICOへの「ロシア人参加者のひとり」と、「参加の可能性を検討しているベンチャーファンドの経営幹部」が、契約書の内容を「認めた」という。
暗号化メッセージサービスのテレグラムが現在実施しようとしているICOは史上最大になるだろうと、業界ではみられている。
コインテレグラフで既に報じたように、テレグラムの仮想通貨「グラム(GRAM)」は静かにプレセールを実施し、今後2回目のプレセールがあるのではないかと噂されている。その2回だけで、ICOの一般公開前に既に16億ドルを調達する可能性がある。テレグラムの創業者パヴェル・デュロフ氏とニコライ・デュロフ氏は、米国投資家の参加に関して米証券取引委員会(SEC)へ対し、2月13日に、規則506(c)の証券登録免除規定に基づく「適用除外の証券公開通知」を提出しているが、それによれば、1回目のプレセールでは、81人の投資家から8億5000万ドルを調達したという。