ブロックチェーン追跡企業のチェイナリシスは30日、同社の仮想通貨調査ツール「チェイナリシス・リアクター」を仮想通貨取引所ビットポイントジャパンのシステムに導入すると発表した。プレスリリースがコインテレグラフジャパンに共有された。
今後、疑わしいアクティビティに対し、警告が発出され、関連するビットコインドレスなどが検出できるようになるという。
ビットポイントは昨年7月、ハッキング被害を受けて約30億2000万円分の仮想通貨が流出。ビットポイントは盗まれた仮想通貨の追跡にチェイナリシス・リアクターを使い、100万件以上の送金を追跡することでハッキングされた資金を特定した。この実績を受けて、正式にシステムに統合することになった。
プレスリリースでチェイナリシスはの最高収益責任者のジェイソン・ボンズ氏は「ビットポイントのようなビジネスは、特にアジアに拠点を置く企業でハッキングの標的になることが増えている」と述べるなど、特に仮想通貨取引所が狙われやすくなっていると指摘。「ハッキングの支援だけでなく、長期的な規制順守をサポートする。日本市場に投資し、技術を提供していきたい」と話した。
ビットポイントジャパン以外に具体的な提携企業については明らかにしていないが、チェイナリシスはコインテレグラフに対し、チェイナリシス・リアクターは日本の公共・民間部門の両方で導入されていると明らかにした。
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