ブロックチェーン上の不正取引を追跡するチェイナリシスは1月17日、米国やEUによりテロリスト指定された過激派武装組織ハマスが、仮想通貨を利用した資金調達を洗練させていると発表した。2019年には数万ドル(数百万円)相当のビットコイン(BTC)を得たという。

短期間でより多くのBTCを調達

チェイナリシスは、活動支援のため仮想通貨の寄付を募っているテロリストの事例のひとつとして、ハマスの軍事部門「イッズッディーン・アル=カッサーム旅団」(AQB)を指摘した。

AQBは、BTC寄付を募るウェブサイトを開設し、ビットコインアドレスを掲載。匿名で寄付する方法を紹介する動画も公開していたという。過去に行われたBTC寄付募集活動に比べ、より多くの寄付者・BTCを半分以下の時間で集めたそうだ。

仮想通貨は、ポンジスキーム(出資金詐欺)やヘイトクライムといった犯罪との関連が指摘されている。1月16日には、2019年に犯罪組織から仮想通貨取引所に移された28億ドル(約3080億円)のBTCのうち、50%以上がバイナンスとフォビに移動していたと報じられた

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン