仮想通貨デリバティブ取引所大手バイビット(ByBit)が日本円のサポートを開始すると8月26日に発表した。

日本円のサポートを同日付で開始するのは「ザ・バイビット・フィアット・ゲートウェイ」。同サービスを使うことで、仮想通貨の購入やVISAやマスターカードによる支払いが実行される。

日本円支払いの実現は、金融技術会社ムーンペイとの提携によって実現。日本円や韓国ウォンなど43の法定通貨に対応する。バイビットのアジア重視戦略が浮き彫りとなった。

バイビットは、「日本円や韓国を使うユーザーにとって仮想通貨の購入が簡単になるようにザ・バイビット・フィアット・ゲートウェイのサービス提供者としてムーンペイを採用した」と話している。

将来的に交換業者登録も視野

バイビットのベン・ジョウCEOは、コインテレグラフ に対して、「最近のアップデートによって43の法定通貨からビットコイン(BTC)、イーサ (ETH)、テザー(USDT)への交換サービスを提供できるようになった」と話した。

ジョウ氏によると、今年6月以降ザ・バイビット・フィアット・ゲートウェイを使って1300万ドル(約13億7000万円)以上の仮想通貨購入が記録された。最も人気の通貨はユーロで、最も人気の仮想通貨はビットコインだったという。

バイビットは、ムーンペイのほか、バンクシャ(Banxa)とシャンプール(Xanpool )とも提携している。将来的により多くの仮想通貨に対応するため新たなプロバイダーとの提携も視野に入れている。

ジョウ氏は、現在のところバイビットは、あくまで「法定通貨を使った一方向の仮想通貨購入」のみ実現できると解説。仮想通貨を法定通貨に交換して銀行口座から出金することはできない。ただジョウ氏は「将来的にはその選択肢を検討するかもしれない」と付け加えた。

バイビットでは、新たにベトナム語の対応も始める。ジョウ氏は、「アジアにおける数字上の本質的な成長」を期待していると述べた。

今年6がつには20種類の法定通貨サポート

バイビットは、6月に20種類超の法定通貨で仮想通貨を買えるようにしている。米ドルや豪ドル、ユーロ、英ポンド、シンガポールドルなどの法定通貨をサポートした。ByBitのベン・ゾウCEOは、「決済パートナーであるBanxaとXanPoolにより、Bybitユーザーはクレジットカードもしくはデビとカードで仮想通貨をスムーズに購入できるようになった」と説明していた。

このときにも、XanPoolのジェフリー・リュウCEOは、同社がBybitとのコラボレーションを将来的にほかのビジネス分野にも拡大する計画があると述べていた。

もう1つの提携先であるBanxaは、今年はじめに大手取引所バイナンスともパートナーシップを結んでいる。今年1月、バイナンスはBanxaと提携し、豪ドルやタイバーツのサポートを開始した。

翻訳・編集 コインテレグラフ ジャパン