BNBチェーンで失われた仮想通貨の量が過去3年間の増加トレンドから転換し、2023年には85%減少した。

セキュリティ企業CertiK、Hashdit、Ancilia、SalusによるAvengerDAOレポートによると、BNBチェーン内で発生した損失は2020年から増加し、2022年にはピークに達した。BNBチェーンエコシステムで盗まれた資金は総額11億ドル以上となった。しかし、2023年には損失が大幅に減少し、1億6100万ドルにとどまった。

過去4年間 BNBチェーンで盗まれた金額. Source: AvengerDAO

レポートによれば、BNBチェーン内で行われたハッキングと詐欺の両方での被害額が減少した。ハッキングによる被害額は91%減少し、詐欺の被害額は54%減少した。盗難の金額は減少したが、ハッキングと詐欺の試みは2023年に増加した。2023年のハッキングは96%増加の210件となり、詐欺は2023件で前年比14%増加した。

BNBチェーンのコア開発チームによれば、BNBチェーンネットワークで失われた資金の減少は、分散型自律組織(DAO)による迅速な警告によるものだ。「実際、昨年に試みられたハッキングや詐欺の数は減少していないので、BSCでの損失の減少は、潜在的な詐欺に参加するユーザー数を最小限に抑えるためのAvengerDAOの迅速な警告に大きく貢献している」と彼らは説明した。

BNBチェーンチームは、2023年には「レッドアラーム」の数が増加したと説明した。これはリスクスクリーニングツールを使用してコミュニティメンバーに潜在的なリスクについて警告するものだ。昨年にはセキュリティ企業Hashditが、レッドアラームを通じて約3500件の警告、330件の警告ツイートを送信した。

さらにBNBチェーンチームはコインテレグラフに対し、コミュニティを詐欺、悪意のある行為者から守ることを目的としたAvengerDAOは、提携するパートナー数を拡大し続け、エコシステムのセキュリティ向上を続けるだろうと語った。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン