ブロックチェーン開発企業ブロックストリームが、ビットコイン(BTC)のスケーラビリティ問題を解決するライトニングネットワーク(LN)実装として、「c-lightning」最新バージョン(0.7)を公開した。新機能の目玉は、開発者が独自に機能を追加できるプラグイン機構だ。同社ブログで3月1日に明らかにした

c-lightningは、C言語で開発されたライトニングネットワーク実装。発表によると、この最新バージョンは、開発に8ヵ月間かけた初のメジャーリリースにあたり、パフォーマンス向上、バグ修正、プライバシー強化などの新機能に加えて関連ドキュメントを充実させたとしている。

新機能の目玉は、プラグイン機構の採用。開発者は任意のプログラミング言語でプラグインを開発し、c-lightningの機能を拡張できる。c-lightningの柔軟性、拡張性、カスタマイズ性に寄与するよう願っているとした。

ライトニングネットワークとは、取引(トランザクション)速度の遅延や取引コストの高騰といったスケーラビリティ問題を解決するためのシステム。メインのブロックチェーン(メインチェーン)から派生し連動させる「サイドチェーン」技術を用いている。

オフチェーン取引(メインのブロックチェーン外の取引)として一定量の取引を実行し、最終的な取引結果のみをメインチェーン上に記録することで、実質上複数回取引を行い、1つ当たりの取引コストを低減する。また取引コスト低減により、少額決済も行いやすくなる。

2019年1月、仮想通貨マイニングハードウェア製造などを行うビットフューリーは、LNのより幅広い採用を推進するため、加盟店および開発者向けの新ツール群をリリースした

2018年12月、ブロックチェーン関連スタートアップ企業テンエックス(TenX)の研究開発ラボが、LNを使用してイーサリアム(ETH)のERC-20トークンとBTCを取引するブロックチェーン相互運用プロトコルをテストした

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
原文 Blockstream Releases Upgrade of Its Bitcoin Lightning Network Implementation