仮想通貨(暗号資産)カストディアンのビットゴー(BitGo)は、インドの仮想通貨取引所コインDCXにサービスを提供し、同取引所で取引される資産の保管と保険の提供を始めた。

コインCDXは先週から、資産をビットゴーのウォレットに転送し始めたようだ。

ビットゴー・カストディを使用すると、コインDCX上のすべての仮想通貨が保護され、ホットウォレットとコールドウォレットに分離される。

コインDCXで取引される資金の一部は、ビットゴーの1億ドル保険ポリシーで保護される。

ビットゴーの最高収益責任者であるピート・ナジャリアン氏は「最近のインドの取引所での取引高増加により、今必要なことは仮想通貨市場におけるファンドセキュリティの形での専門家である」と、声明の中で述べている。

現在のインドの仮想通貨市場

今年はじめ、インドの最高裁判所は中央銀行による仮想通貨禁止措置に違憲判断を下し、インドの仮想通貨市場の活発化に期待が高まっている。

コインテレグラフとのインタビューの中で、コインDCXの共同創設者兼CEOのスミット・グプタ氏は、インドの仮想通貨業界への海外からの投資を明らかにし、同社がベインキャピタル・ベンチャーズやポリチェーンキャピタル、ビットメックス運営会社HDRグローバル・トレーディングからの投資を確保したと語った。

「最近のフェイスブックとジオとの取引は、グローバル・コングロマリットが仮想通貨関連のプロジェクトを立ち上げるためのハブとしてインドに目を向け始めていることを示している」と、グプタ氏は語った。

最高裁判決の余波で、コインCDXは2020年第1四半期の取引高が47%増加し、ユーザー登録が10倍に増加、さらに毎日のアクティブユーザーが150%増加したと、グプタ氏は明らかにした。

しかし、銀行と仮想通貨企業との取引禁止の命令が撤回された後でも、一部の銀行は仮想通貨企業とのサービスを拒否しているとの報道もある

グプタ氏は、コインテレグラフに対して、インドの現状について次のように語った。

「最高裁の判決にもかかわらず、インド内の仮想通貨セクターへの規制は曖昧なままであり、新興技術にどのような規制枠組みが出現するのかにはいまだ不確実性がある。このため、仮想通貨とデジタルアセット業界内のアクターとどのように関わるのか、伝統的なセクター側が躊躇する状態が続いている」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン