ビットコインマイナーのアルゴ・ブロックチェーンは、2022年に資産運用会社ギャラクシー・デジタルから借りた3500万ドルを返済した。これは、22年の仮想通貨の弱気相場での破綻を回避するために借り入れたものだった。
8月12日の提出書類によると、この返済は「アルゴにとって重要な節目」であり、「アルゴのハッシュレートに大きな影響を与えることなく」達成されたという。ハッシュレートは仮想通貨マイニングオペレーションの計算能力を測定するもので、一定期間にマイナーがどれだけのビットコイン(BTC)を採掘できるかに直接関係している。
2022年12月、アルゴはギャラクシーとの取引に合意し、破産を間一髪で回避した。この取引には、テキサス州ディケンズ郡にあるヘリオス・ビットコインマイニング施設を6500万ドルで売却し、3500万ドルの融資で債務を借り換えることも含まれていた。この融資は、アルゴが保有する「ヘリオスで稼働中の2万3619台のビットメインS19Jプロマイニングマシンおよびカナダのデータセンターにある一部のマシン」を担保にしていた。取引の一環として、アルゴはヘリオスの建物をリースバックし、ビットコインマイニング機器の運用を続けた。

その後、アルゴはマイニング能力の拡充を続け、2023年第3四半期にはePICブロックチェーンテクノロジーズから約2750台のブロックマイナーマシンを導入した。2023年末時点で、アルゴのハッシュレートは2.7EH/sであった。ビットコインネットワークの総ハッシュレートは現在677.43EH/sとなっている。
7月、アルゴは48BTC、つまり平均して1日あたり1.5BTCをマイニングしたと発表した。
8月1日、ギャラクシーは「テキサス州ディケンズ郡にあるヘリオスデータセンターでの高電圧電力容量の拡張と収益化計画」を発表した。ベンチマークアナリストのマーク・パーマー氏によると、ヘリオスは「人工知能や高性能コンピューティング(HPC)プロジェクトからの莫大な電力需要」によって恩恵を受ける見込みだという。