仮想通貨取引所バイナンスが20日、分散型取引所(DEX)のテストネットを立ち上げた。分散型取引所として「初めての成功」となるか注目が集まっている。

バイナンスのDEXは、独自のブロックチェーンである「バイナンス・チェーン」上に作られ、ERC20トークンの規格に準じて作られたBNBトークンを使用。遅延(レイテンシー)時間が少なく、スループット(一定時間あたり処理できる取引数)が高い他、分散型のカストディで資金を管理するという。また、利用者が自分で秘密鍵を保有しウォレットを管理できる。

さらに仮想通貨やブロックチェーン関連のプロジェクトは、バイナンス・チェーン上でICOを行い、BNBで資金調達することができるそうだ。

初めて分散型取引所として成功なるか?

著名な仮想通貨アナリストであるジョセフ・ヤング氏は、「多くのDEXが苦戦する中、バイナンスは幅広く普及するDEXになれる確率が一番高い」と発言。次のようにその理由を列挙した。

   1. 利用者体験を優先
   2. 忠実な利用者層
   3. スピード

 また、バイナンスのジャオ・チャンポンCEO(通称CZ)は、フォーブスに対して、次のように述べた。

「バイナンスのDEXのユーザー・インターフェイスは、Binance.comのそれと似ている。速くて、安全で、ユーザー・フレンドリーだ。バイナンスチェーンがコミュニティーの成長を促し、仮想通貨のさらなる普及を推進すると考えている」

バイナンスDEXのテストネット立ち上げを受けて、BNB価格は急上昇。執筆時点までの24時間で15%以上上昇している。

(引用元:CoinMarketCap 「BNB /米ドルの推移(1日)」)