仮想通貨取引所大手バイナンスは7日、ハッカーがバイナンス利用者の個人情報にアクセスしたという主張に反論した。FUD(恐怖、不安、疑念)を流した個人を特定した人には最大25BTC(約3000万円)の懸賞金を出すと述べた。

7日、バイナンスの利用者のものとされるパスポードやID、写真がテレグラム上で拡散。バイナンスがKYC(顧客確認)の際に入手した情報が流出したという観測が高まった。このテレグラムのチャネルのメンバーは急増し、執筆時点(8月7日の17時30分)で、参加者は1万人を超えた。

これに対してバイナンスは7日に声明を発表。まだ調査中としつつも、バイナンスから流出したとされる個人情報と実際の情報には「不一致」が見られると主張した。

「現時点でこれらのKYCイメージがバイナンスから入手されたものだと示す証拠はない。我々のシステムによって刻まれるデジタルの透かしがないからだ。ただ、全ての可能性を考え、我々のセキュリティーチームは全力でこのイメージの発信源を突き止めるべく努力している」

バイナンスは、「身元不明の個人から連絡があり、バイナンスのKYCデータに似た1万の写真を引っ込める代わりに300BTCを要求された」と主張。この「ゆすり行為」を拒絶したところ、この個人はメディアなどに情報を流し始めたという。

バイナンスは、この個人の特定に貢献する情報を提供した人に最大で25BTCの懸賞金を出すと発表した。

発表に先駆けてバイナンスのジャオ・チャンポン(通称CZ)は、「”KYC漏洩”というFUD(恐怖、不安、疑念)に騙されるな」と述べていた。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版