西側諸国によるロシア連邦への制裁の対抗策として、同国が国際決済に仮想通貨を利用することを検討しているという。ロシアは今年はじめウクライナに全面的な侵攻を開始したが、それによって制裁を受けている。

インターファクス通信やロイターが27日に報じたところによると、ロシア財務省で金融政策部門を統括するイワン・チェベスコフ氏が仮想通貨決済の導入を前向きに検討しているという。「国際的な取引にデジタル通貨を使用することを積極的に議論している」と同氏は述べている。

地元紙「ベドモスチ」によると、財務省は、現在作成中の仮想通貨関連法の最新版に今回の案を追加することを検討中だという。

仮想通貨の合法化は、ロシア政府のあらゆる部門から支持を得ているようだ。デニス・マントゥロフ産業貿易相の話では、ロシア政府は「近い将来」仮想通貨を合法化する予定だという。今年4月には、財務省が「デジタル通貨について」という法案において合法化への支持を表明した。

同じ月、ロシア中央銀行がデジタル資産への反対姿勢を見直していることを同行の総裁が認めた。エリビラ・ナビウリナ総裁は、西側によるロシア経済への制裁の影響を軽減するいくつかの方策の1つとして、仮想通貨も検討対象になっていると語った