アルトコインの季節は継続中だ。

年明け最初に急騰したのは仮想通貨ビットコインSV(BSV)だった。中心人物であるクレイグ・ライト氏の裁判の進捗で一喜一憂するかのようにマーケットは乱高下。24時間比で100%超上昇して時価総額でビットコインキャッシュ(BCH)を抜いて4位に躍り出た日もあった。しかし、当事者であるライト氏は「大バカ者による投機」と一刀両断し、価格高騰に気を止めなかった。

2月に入って目を引くのはイーサ(ETH)だろう。DeFi(分散型金融)の勃興を背景に上昇を続け、年初来で100以上の急騰。イーサリアムネットワークの中核的存在のコンセンシスでレイオフの報道があった直後、JPモルガン・チェースがブロックチェーン部門とコンセンシスが合併するという報道があり、マーケットは盛り上がった。

そして、2月中旬に入って急上昇しているのが時価総額3位の仮想通貨XRPだ。0.3ドルの心理的な節目を回復し、年初来では60%超のプラスを記録した。

(出典:Coin360 日本時間2月13日17時45分時点)

2月13日にXRPは一時0.33ドルを突破したものの、16時30分過ぎから急落。0.3ドルがサポートとなっているようだ。

今年はIPO(新規株式公開)も期待されているリップル社は、今年に入ってからも金融機関との提携関係を拡大。最近は、エジプトの大手金融機関ナショナル・バンク・オブ・エジプト(NBE)とリップルネット活用で提携を結んだ

ビットコイン強気派マイク・ノボグラッツ氏も、「ガーリングハウス氏は素晴らしい」と称賛。事実上、「リップル社によるXRP売り圧力」を問題視した自身の発言を弁明した

既報の通り、仮想通貨アナリストのジェイコブ・キャンフィールド氏は、XRPが長期の下降トレンドラインを突破したと指摘。200日間移動平均線(EMA)が新たなサポートになっていると述べた

ビットコインのドミナンスは低迷

一方、ビットコインはアルトコインに押され気味だ。

今年5月に半減期を控えるビットコインは、低調なわけではない。アルトコインの出来が良すぎるのだ。ビットコインの仮想通貨市場全体の時価総額に占める割合(ドミナンス)は、62.1%まで下落。去年7月3日以来の低水準となった。

年明けからテクニカル的に強気なサインが灯ったものの、仮想通貨史上最大の出資金詐欺と言われるプラストークンが135億円相当のビットコインを動かしたという指摘が相次いだことから、市場関係者は警戒しているかもしれない。

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