テックビューロが運営する仮想通貨取引所Zaifの口座数が73万口座であることがわかった。フィスコが14日に発表した2018年1~9月期の決算短信で記載されている。テックビューロは9月に発生した仮想通貨の流出事件を受け、フィスコの関連会社であるフィスコ仮想通貨取引所に事業譲渡する予定だ。

Zaifは9月20日に発覚した仮想通貨の流出事件の影響で、現在は新規の口座開設は停止している。

テックビューロとフィスコ仮想通貨取引所は10月10日に事業譲渡契約を締結しており、11月22日付で事業が譲渡される予定だ。フィスコは「仮想通貨交換業界において多数の個人利用者口座数を有するZaifの事業及び利用者口座を譲受け、…利用者基盤が強化される」と、決算短信の中で述べている。

日本における仮想通貨取引所の利用者数については、日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)がまとめた3月末時点のデータによれば、約350万人にのぼる。個別の仮想通貨交換業者では口座数が拡大している事業者もおり、現状での利用者はさらに増加しているとみられる。

個別の仮想通貨交換業者ごとの数字は、一部企業がその口座数・利用者数を明らかにしている。

国内最大手とされるビットフライヤーは3月23日のツイッターで利用者数が200万人を突破したと発表している。その後、6月22日に金融庁からマネーロンダリング対策(AML)や経営管理態勢など10項目について業務改善命令を受け、自主的に新規口座開設を停止。現在も再開していない状況だ。

マネックスグループ傘下となったコインチェックについては、決算資料の中で利用者数が約170万人にのぼると明らかにしている。コインチェックは1月末に発生したNEMの不正流出事件を受け、新規口座開設を停止していたが、10月30日から口座開設を再開している

またGMOインターネットも傘下のGMOコインの口座数の推移を公表しており、10月末時点で20万8000口座となっている。