XRP(XRP)の価格が2.8ドルまで下落する前、保有量の多い大口投資家(クジラ)による大規模なトークン移動が確認されていた。一部のアナリストは、この動きがより深い価格調整を招く可能性があると指摘している。
クジラがXRPを放出
大量のXRPを保有するいわゆる「クジラ」たちは、価格が3ドルを割り込む中で売り圧力を強めている。
クリプトクオントのアナリスト、マールトゥン氏によると、30日移動平均を用いた「XRPクジラフロー」データの分析では、毎日5000万ドル相当のXRPがクジラのウォレットから流出しているという。
マールトゥン氏は「売り圧力が続いている」とコメントしている。
この動きは、9月下旬から10月初旬にかけて中央集権型取引所におけるXRP供給量が急増したこととも一致する。この傾向は顕著であり、トレーダーのクリプトオンチェーン氏は10月3日のXで次のように述べた。
「データは大規模な売り圧力を示しており、急激な調整のリスクが高まっている。大きな価格下落が起きる条件は整いつつある」
今後数週間にわたり、特に市場心理が悪化している局面では、XRPの価格にさらなる下押し圧力がかかる可能性がある。市場心理は、2025年4月にトランプ大統領が関税政策を発表した際の売り局面以来の水準に戻っているとの指摘もある。
下降トライアングルの下限は2.2ドル
著名トレーダーのピーター・ブラント氏は、XRPが下降トライアングルのパターンを完成させた場合、XRPがショート候補になると指摘している。
ブラント氏のテクニカル分析によれば、価格がトライアングルのサポートラインである2.75ドルを下抜けた場合、さらなる下落リスクが高まるという。
同氏は「XRPはショート候補のひとつだ。ただし、それは下降トライアングルを完成させた場合に限る」と述べている。
このパターンのターゲットは、トライアングルの高さをブレイクアウト地点から引いた水準である2.2ドルとなり、現在価格から約22%の下落となる。
2.75~2.8ドルのゾーンはXRPにとって重要なサポート領域であり、この水準を維持できるかがさらなる損失を回避する鍵となりそうだ。
ETF承認への期待も残る
一方で、XRP上場投資信託(ETF)の承認に対する期待も続いている。市場ウォッチャーのXRP Update氏は、米証券取引委員会(SEC)が10月18日までにXRP ETFを承認する可能性があると指摘し、「これは機関投資家の参入と市場の正統性を高める転換点になり得る」と述べている。
ETF承認となれば、強気派にとって再起のきっかけとなる可能性があるが、一方でクジラが出口戦略として利用する場合、「事実売り」による反落も想定される。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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