25日の仮想通貨ビットコインは上昇の兆しを見せておらず、足元では9600ドル付近を推移し、重要なサポートラインである9500ドルに近づいている。アルトコインも低調で、週明けから全面安の展開が続いている。アナリストも現在の値動きでは市場が明確な方向性を示せていないと見ているようだ。

coin360

(出典:Coin360 2月25日12時00分)

サポートラインは9400ドル付近?

仮想通貨トレーダーで、アナリストのジョシュ・ラーガー氏はこれまでに、現在のサポートラインを9580ドル付近だと指摘。9550ドルまでを維持できれば、強気相場が維持できると主張していた。

一方で、コインテレグラフに寄稿する仮想通貨アナリストのミカエル・ファン・デ・ポッペ氏は9400ドルが現在のサポートラインだと指摘。10400ドルが依然、上昇相場に移行するためのレジスタンスであるとしている。しかし価格アクションが市場に明確な方向性を見いだせていないという。

それでも年初来と比べれば32%以上上昇していることから以前強気であるとしている。

現在が様子見の場面と指摘するアナリストは他にもいる。

トレーディングビューのテクニカル分析で有名なジェイコブ・キャンフィールド氏は現在の強気の値動きについて、4時間足の200日EMAで3度目のテストを行っていることを指摘。今回のチャレンジが失敗すれば、フィボナッチリトレースメントの61.8%に当たる、9050〜9200ドルでスキャルピングを行うとしている。

しかし、現在の弱気のブレイクダウンが起きた場合はリスクが高くなるために、トレードを行わないと主張した。一旦下がった場合には具体的な予想はまだ難しいようだ。

一方でビットコインのドミナンス(市場占有率)は63%に改善している。これはビットコインが他のアルトコインよりも下落幅が小さいことを示している。

コインチェックがQtum取り扱い

アルトコインを含め、全面安となる中で、コインチェックが25日に取り扱い予定を発表したクアンタム(Qtum)が上昇している。足元では24時間で、3%以上上昇し、2.47ドルを推移している。

Qtum

(出典:Coin360 2月25日12時00分)

Qtumは、2016年12月にオープンソースのブロックチェーンプロジェクトで開発された仮想通貨。ビットコインの安全性の高い残高確認方式を採用しつつ、イーサリアムのスマートコントラクトを実装することができるため、ビットコインとイーサリアムの長所を掛け合わせた仮想通貨と言われている。

グーグルやアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)とのパートナーシップを締結しDAppsの開発環境の構築を行っている。

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