イーサリアムのスケーラビリティ改善を目指す「イーサリアム2.0」はスキャム(詐欺)かを巡って、ツイッター上でイーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏とビットコイン開発者ピーター・トッド氏が火花を散らしている。

発端となったのは、コインデスクが書いた「”スキャム”か繰り返しか?デブコンではイーサリアム信望者たちが未だに2.0を信じている」という記事。イーサリムの共同創設者がブロックチェーンが既存の取引プラットフォームと比べてスケールしないことを認識していることや、2.0まで少なくとも2年はかかること、トークンやスマートコントラクトを2.0に移行するための計画が決まっていないことなど多くの課題を指摘した。

これに対してブテリン氏は、「かなりアンフェアだ」と反論。イーサリアム2.0がスキャムかもしれないとタイトルでほのめかすことすら、多くの人の数年間にわたるハードワークを軽視することになると批判した。

また、ブテリン氏は実際にはトークンやスマートコントラクトのETH2.0への移行方法ではっきりとした計画があると付け加えた。

一方、ブテリン氏のコメントに対してトッド氏が反論した

ETH1.0がスキャムだったと判明した。あなたのような人がスケールしないと分かっていながらスケールすると何度も宣伝した。『ETH2.0はまたもスキャムになるのか?』という明らかな問いを記事が投げないほうがおかしい」

さらにトッド氏は、そもそも仮想通貨業界におけるスキャムとは、「スケールしないものをスケールすると主張し、トラストレスでないものをトラストレスと主張すること」と指摘。ETH1.0は両方の意味でスキャムだと痛烈に批判した。

先月、イーサリアム共同創設者のジョセフ・ルービン氏は、「イーサリアム1.0は試作品と考えて良い」と発言。「dApps(分散型アプリ)の構築ができることを示すために、スケーラビリティがないと分かっていながら何かをリリースしなければならなかった」と述べた。

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