日本時間5月15日午前11時頃に仮想通貨(暗号資産)ビットコインは5%以上急落して9256ドルを付けた後、9500ドル台まで回復した。先週の木曜日もシカゴマーカンタイル取引所(CME)のビットコイン先物のギャップを埋めた直後に急落するなど、ボラティリティの高い展開は続いている。半減期から3日が経過したが、ハッシュレートが急落し「死のスパイラル」説も囁かれる中、今後のビットコインネットワークが安定するのか注目される。

(出典:Coin360 日本時間5月15日午後6時時点)

米国のマイナー 中国勢に割って入るか?

ビットコインのブロック作成に貢献するマイニングの大国は中国だ。四川省、新疆ウイグル地区、内モンゴル地区が中国の3大マイニング地帯として有名で、中国のマイナーはマイニング必要な計算力を示すハッシュパワーの世界の65%以上を占めている。

しかし、最近、米国のテキサス州のマイニング勢が勢いに乗っている。

メサーリのポッドキャストに出演したレイヤー1のアレックス・リーグル氏は、テキサスのマイニング施設だけで2021年までにビットコインのハッシュレートの25%のシェアを獲得する計画を明かした。同氏は、米国の規制に合わせながら、1.5ギガワットで実現できるとみている。

マイナーは、一般的に電気代や人件費などをコストを支払うためにマイニングで得たビットコインの報酬を売却して法定通貨に交換する。ただ、マイニング業界の業界再編が起こり大手に集約されると、そうした経費のためのビットコインが減るのではないかという観測も出ている。

半減期によって中国のマイナーは3分の2が消滅するという見方もある一方で、テキサス州のマイニング勢の台頭がビットコイン相場にどのような影響を与えるのか注目だ。