米国政府の当局者らは、コロニアル・パイプラインのシステムへの攻撃で支払われた身代金のうち、200万ドル以上の仮想通貨を押収することに成功した。

6月7日の記者会見で、リサ・モナコ司法副長官は、タスクフォースがロシアを拠点とするハッカー集団ダークサイドに関連した数百万ドル相当のビットコインを「発見し、取り戻した」ことを明らかにした。カリフォルニア州北部地区連邦地裁に提出された令状によれば、当局は63.7BTCを押収している。

モナコ副長官は、今回の成功がランサムウェア攻撃を調査、妨害、そして起訴するタスクフォースのミッションにおける最初の大きな成果だと語った。

「今日、私たちはダークサイドとの間で形勢を逆転させた。…ランサムウェアやデジタル恐喝攻撃を助長するエコシステム(デジタル通貨の形での犯罪収益など)を追跡し、すべてのツールとリソースを活用してランサムウェア攻撃のコストを増加させていく」

先月に発生したコロニアル・パイプラインへの攻撃は、米国で燃料不足を引き起こす事態になった。モナコ副長官は、同社がランサムウェア攻撃と身代金の要求をすぐに当局に通報し、タスクフォースの関与につながったと語っている。

同じ記者会見の中で、FBIのポール・アバッテ副長官は、当局がサイバー攻撃の身代金支払に使用されたBTCウォレットから資金を押収したと明らかにしている。しかし、現時点では、仮想通貨の回収をどのような方法で行ったのかはわかっていない。