アリババコインの商標権問題、米裁判所がアリババの訴えを却下

 米国の裁判所は今週、似通った社名を使用しているドバイ拠点のアリババコイン財団(ABBC財団)に対する差止命令を求めた中国のEコマース大手アリババの訴えを退けた。フォーブス中東が5月1日につたえた

 アリババは4月上旬、アリババコインがアリババ社の社名を利用し、「顕著で、反復的で、意図的に誤解を招く」行為を行ったとして、アリババコイン財団を商標権侵害で提訴した。提訴当初はアリババコインに対する暫定的差し止め命令が下されたが、この命令はJ・ポール・オーチェン判事の判決によって無効となった。ただしフォーブス中東によると、判事は差止命令を却下したものの、アリババは今後も提訴できるという。

 イニシャル・コイン・オファリング(ICO)で350万ドル以上を調達したアリババコイン財団は財団のウェブサイトで、「ブロックチェーンのアルゴリズムを顔認識ハッシュプロセスに適用する極秘のテクニックを用いる新たなテクノロジーを使用することにより、根本的に向上したファンド・セキュリティシステムを構築する」としている。

 アリババコイン財団のグーグルのスニペットには、以下の説明が表示される。

「アリババコイン財団は最高の仮想通貨企業であり、成功が予想されており、ホワイトペーパーも素晴らしい。この仮想通貨は安全な顔認証システムを備えている」

 財団名は中国のEコマース会社からではなく、『千夜一夜物語』に登場する中東の人物「アリババ」から着想したものだとして、アリババコイン財団は社名に対する権利を主張している。同財団が先月フォーブス中東へ送った電子メールによると、アリババという言葉は「合法的事業活動において自由に使用される」ものだという。

 アリババのスポークスマンは、「アリババ・グループはアリババコイン財団とは無関係」だとして、フォーブス中東宛ての電子メールで以下のように述べた。

「4月30日の判決は管轄権にまつわるものだった。当社は改めて提訴し、アリババ・グループの商標を不当に使用しようとするアリババコイン財団の意図的、組織的かつ違法な企みを終わらせることができるものと確信している」

 アリババは、仮想通貨事業に参入しようとしているのではないかという噂を今年1月に否定し、同社の新たなP2Pプラットフォームは、仮想通貨ともブロックチェーンとも仮想通貨のマイニングとも無関係だとする声明を発表した。

「繰り返しになるが、アリババクラウドはビットコインのような仮想通貨を発行したことは一度もなく、いかなる(仮想通貨)マイニングプラットフォームも持つつもりはない」

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