ナノ開発者に対し集団訴訟、不正流出の損失を「救済フォーク」で補償要請

 ナノ (Nano/XRB、旧名レイブロックス) の投資家らが5日、アメリカニューヨーク東地区連邦地方裁判所に集団訴訟を提起した

 シルバー・ミラー法律事務所を通じて訴訟を起こしたのは米国人のアレックス・ブロラ氏。ナノのコア開発チームは未登録有価金融商品販売により証券取引法に違反、また、仮想通貨取引所ビットグレイルの信頼性を故意に偽っていたと主張している。ビットグレイルは2月中旬、1700万ナノ (当時の価値で1億8700万米ドル=199億8000万円) が不正流出している。

 原告は、ナノ開発チームが、流出したナノを「救済フォーク」し、「新たな仮想通貨を作り、これを被害者集団に対する公正な補償に充てること」を求めている。

 ビットグレイルは2月9日にウェブサイトで、ハッキングにより1700万ナノが不正流出したと発表した。これを受け、ナノ開発者でありビットグレイルのオーナー、そして運営者でもあるフランチェスコ・フィラノ氏が、損失を隠すため、台帳の修正を求めていたのか否かをめぐり、開発チームとフィラノ氏の間に対立が生じている。ナノ開発チームは公式ブログで、フィラノ氏は「ナノ開発チームとコミュニティを欺いてきた」とし、フィラノ氏を非難している。

 昨年12月10日、5万ドル相当のナノを購入したと伝えられているナノ投資家アレックス・ブロラ氏が訴訟原告に指名されてはいるが、訴状によれば、原告団は数百人、場合によっては数千人に上ると推定され、シルバー・ミラーは被害者探索期間中にこれらの人々と連絡を取る構えだ。

 同法律事務所は集団訴訟告知で次のように記している。「当事務所は仮想通貨交換所および仮想通貨発行者の偽りと不正行為により、苦痛を受けた投資家らを強力に支持する」

 同法律事務所は現在、仮想通貨交換所・仮想通貨事業者コインベース、クラーケン、ビットコネクト、クリプトゥシー及びイニシャル・コイン・オファリング (ICO)プロモーターのモンキーキャピタル、ギガワット、テゾスに対する集団訴訟を手掛けている。

 テゾスは米証券取引委員会(SEC)の規定遵守に関し、多数の訴訟を起こされている。シルバーミラーは昨年秋のテゾスへの集団訴訟で、テゾスが2億3200万ドルを調達 (調達規模としては現時点で世界で2番目の規模) したICOの際に、証券取引法に違反していたと主張している。