7月22日にコインテレグラフに共有された発表によると、米通貨監督庁(OCC)は政府が公認した銀行に仮想通貨カストディの許可を与えることがわかった。

仮想通貨に取り組む銀行の未来

こうしたOCCの見解については、仮想通貨ウォレットがそのほかの資産のカストディ要件と共通していないことを考慮すると、懐疑的な見方が多い。しかし、OCCはこの問題の解釈について、以下のように述べている。

「金融市場における技術的進化が起きる中で、銀行やその他のサービスプロバイダーが、顧客に従来のサービスを提供するために、新しい技術や革新的な方法を活用する必要性が高まっていることをOCCは、認識している」

発表文章の中では「あらゆる規模の国立銀行と連邦貯蓄組合に適用される」としている。

OCCの責任者であるブライアン・ブルックス氏は今回の発表は米国の銀行の近代化の一つであるとし、「貸金庫から仮想の保管庫まで、銀行が今日の顧客の金融サービスにおけるニーズを満たさなければならない」と述べている。

OCCの発表では、銀行における仮想通貨の「カストディ」は、物理要件よりもウォレットへの秘密鍵へのアクセスに依存することを明記した。

「国営銀行はデジタル証明証に関連して使用される暗号鍵をエスクローできる。なぜなら鍵のエスクローサービスが物理的な保管と機能的に同等とみなせるためだ。」

ブルックス氏の参入で仮想通貨分野強化か

ブライアン・ブルックス氏はOCCのトップ就任前は仮想通貨取引所コインベースで最高法務顧問を務めた人物だ。同氏が2020年5月にOCC就任したことで、米国で従来の金融セクターでの仮想通貨導入に肯定的な変化が生じている。

ブルックス氏就任後に、OCC)は6月、仮想通貨企業と銀行などに対して、新しい規制に関してのパブリックコメントを求めた。これについて同氏は銀行業界と仮想通貨の間のギャップを埋めようとすることが1つの狙いだと、コインテレグラフに語った。

さらにブルックス氏はコインテレグラフに対し、仮想通貨のカストディについて拡大することを示唆。カストディアンとしての銀行の役割を把握することや、ステーブルコインの銀行業界への影響についてカバーすることが重要な目標であると述べていた。

「OCCは、私の監督のもとで、銀行が仮想通貨の適切なカストディアンとしての役割を担っていくかどうかを共に考えていくことにあるだろう。私たちは、いまの時点でそれについて特定の考えを持っているわけでなく、先入観は持っていない。確かに私の過去の経歴かっら、一定の興味はあるが。そして私たちはステーブルコインについての問題もある。ステーブルコインは通貨や現金と同じものとなのか?それは銀行で取り扱うことができるのか、それとも銀行以外なのか?銀行規制がカバーすることになるのか?」

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン