人気の分散型取引所(DEX)のユニスワップ(UNI)のCEO兼創設者であるハイデン・アダムス氏は23日、自身のJPモルガン・チェース銀行口座が何の説明もなく閉鎖されたと主張した。アダムス氏は今回の事件は個人を標的にされたものであるが「仮想通貨業界で働いているというだけで同様のターゲットにされている多くの個人や企業」を知っているとさらに影響が出ることを危惧した。

元商品先物取引委員会(CFTC)のブライアン・クインテンツ氏は、この動きが連邦準備銀行と通貨監督庁の銀行審査官による指示の可能性が高いと示唆した。

クインテンツ氏によると、銀行が特定の顧客があまりにもリスクが高すぎると判断した場合、口座を閉鎖する理由を顧客に伝えることを契約上行わないという。多くのユーザーは、アダムズ氏に同情したが、銀行口座を持つことに対する普遍的な権利は存在しないため、銀行側の裁量権を擁護する人もいた。

クインテンツ氏は、自身の主張を裏付けるような詳しい情報は提供しなかったが、ワイオミング州の上院議員シンシア・ルミス氏が11月にウォール・ストリート・ジャーナルに掲載した意見書へのリンクを提示。この記事の中でルミス氏は、ワイオミング州に拠点を置く仮想通貨関連の特別目的預託機関(SPDI)数社が銀行として登録しなかったため、連邦政府の決済システムにアクセスできなくなったとしてFRBを批判している。

アダムス氏の投稿に対する反応として、クラーケンのCEOであるジェシー・パウエル氏は2018年の自身のツイートを引用。JPモルガン・チェースから郵便で、クラーケンの給与口座をわずか5日後に閉鎖するという通知書が送られたことを回想した。

銀行に対する顧客のリスクレベルは、通常、規制遵守に基づいて評価される。口座が停止される理由は不明だが、証券取引委員会(SEC)は昨年9月、DEXの開発者が提供するマーケティングと投資家サービスに関して調査を開始した。