ブロックチェーンゲーム関連企業「エンジン」が、サムスンの新スマートフォン「Galaxy(ギャラクシー)S10」のパートナーとして選ばれ、同社ウォレットアプリ「エンジン・ウォレット」(Enjin Wallet)がインストールされるという観測が浮上している。エンジン・ウォレット自体は、すでにアンドロイド用とiPhone/iPad用がリリースされており、仮想通貨イーサリアム(ETH)のERC-20トークンの取引、またERC-1155ベースのブロックチェーンゲームのアセット送受信に利用できる。2月25日、匿名の情報筋が明らかにしたとアジア・クリプト・トゥデイが報じた。
向かって左側に「サムスン・ブロックチェーン・キーストア」、右側にはエンジン ウォレットが掲載。ソース: shop.tworld.co.kr
匿名の情報筋は、韓国第2位の通信企業SKテレコムの直販サイト(T world Direct)に掲載されている画像を提供。この画像には、向かって左側に「サムスン・ブロックチェーン・キーストア」、右側にはエンジン ウォレットが掲載されている。さらに画像上のエンジン・ウォレット画面には、約2000万人が登録済みといわれるゲームプラットフォーム「エンジンコイン」(ENJ)、デジタル広告で利用されるETHベースのトークン「ベーシック・アテンション・トークン」(BAT)が表示されている。
アジア・クリプト・トゥデイによると、この情報筋は、エンジン・ウォレットはギャラクシーS10にインストールされ、3100万人以上のユーザーが利用すると予想しているという。
ウィテク・ラドムスキ氏が共同設立者兼CTOを勤めるエンジンは、ETHベースのブロックチェーンゲーム内でアイテム売買をしやすくするトークン規格ERC-1155を提唱・開発したことで知られている。ERC-1155は、代替可能(ファンジブル)のERC-20規格と代替不可能(ノンファンジブル)のERC-721規格両方の特徴を備えること、またこれらをまとめて取り扱えることが特徴だ。代替可能(ファンジブル)とは、ゲームでいえば価値が一定の(一般的な)剣や盾などにあたり、代替不可能(ノンファンジブル)はゲーム内に1つしかない伝説の剣・盾など独自性を備えたものを指す。
エンジン・ウォレットは、すでにアンドロイド用とiPhone/iPad用がリリースされており、ユーザーは仮想通貨ビットコイン(BTC)、ライトコイン(LTC)、イーサリアム(ETH)、すべてのERC-20またERC-1155ベースのデジタルアセットを取引できる。
サムスンは20日、最新スマートフォンであるギャラクシーS10を発表した際、利用者は仮想通貨の秘密鍵を保管できると発表した。サムスンは当初、仮想通貨ウォレット搭載は「噂」と否定していたが、韓国の暗号通貨アナリスト、ヘスリン・キム氏がビデオをツイートし共有。それがギャラクシーS10のブロックチェーン関連チュートリアルであると主張し、ウォレットの使用方法を説明した。キム氏によると、サムスンは”アップルを用心させないよう”ウォレットへの言及を避けているという。
🇰🇷 - Samsung now priming their phones with Blockchain tutorials. The wallet integration on the Galaxy S10 has been confirmed... even after they denied it. Trying to keep Apple on their toes? pic.twitter.com/wAd7EaPzKw
— Heslin Kim @BlockchainROK (@BlockchainROK) 2019年2月21日