中国の北京にあるトロンのオフィスが抗議活動を行う人たちに囲まれたため警察が出動する事態となった。8日にツイッター名Crypto Authorityが伝えた。
人々が抗議しているのは、トロンのような名前を使った中国のポンジスキーム。3000万ドルほどの被害が発生し、1人が自殺に追い込まれた。人々は「トロンは詐欺だ」と叫び、トロンが詐欺の主体だと考えているそうだ。
トロンのジャスティン・サンCEOは、トロンのオフィスが警察に捜査されているというのは「フェイクニュースだ」とし、次のようにツイートした。
「トロン財団とビットトレンドは大丈夫だ。全て問題ない。ビットトレントスピードの本日の立ち上げに向けて準備をしている。フェイクニュースと写真を流すのはやめろ」
サン氏は最近、投資家に対してトロンとトロンが所有するビットトレントの名前を使った詐欺に対して警告を出していた。この詐欺スキームの名前は、「ウェイブ・フィールド・スーパー・コミュニティー」。2019年に立ち上げられ、トロンの「スーパー代理店」であると謳っていたという。
トロンは「ウェイブ・フィールド」として知られていることから、トロンの関連団体ではないかと考える地元投資家もいたそうだ。中国人投資家はトロンに対して説明を求めてきたが、サン氏はコメントしてこなかった。このため、怒った人々はトロンのオフィスに来て、沈黙に対して抗議したという。
SNSでは情報が一時錯綜し、警察がトロンのオフィスに捜査に入ったという誤報が出回ったことから、「警察を呼んだのはトロンだ」と状況を明確にするツイートも出た。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版
【訂正】3000億ドルとあったのは、3000万ドルの間違いでした。