テレグラムの新しい広告プラットフォームを支えるTONブロックチェーンが、8億人の月間アクティブユーザー基盤にアクセスしようとするWeb3関係者からの投資を引き付けている。
ミラナ・ベンチャーズが最新の投資家となり、TONネットワークのネイティブトークンであるTONコインを800万ドル分取得した。この投資は、TON財団、バイビット、イーサリアムのレイヤー2であるマントル・ネットワークを巻き込んだ製品開発に使用される予定だ。
テレグラムの広告プラットフォームは、TONブロックチェーン上に構築され、2024年3月に正式に稼働を開始した。このプラットフォームは、世界中のテレグラムチャンネル所有者に対し、TONコインでの広告販売と収益分配を通じて金銭的報酬を提供することを可能にする。
TON財団の発表によると、バイビットは過去1年間でTONエコシステムへの関与を増やしている。バイビットは、2023年にTONコインを使用したキャッシュバックプログラムとステーキングを実施している。
約13万人のテレグラムアプリユーザーが、これらの取り組みを通じて2200万ドル以上の取引量を生み出したとされる。バイビットは、テレグラムの巨大な月間アクティブユーザー基盤にアクセスするために、同社の広告プラットフォームを使用する意向だ。
TONは元々テレグラムによって開発されたが、米証券取引委員会(SEC)との法廷闘争を経て、テレグラム側は2020年5月に開発努力を放棄した。その後、小規模なオープンソース開発者グループがプロジェクトを引き継ぎ、2021年5月にTON財団が設立された。TONスペースは、テレグラム内のセルフカストディウォレットであり、ユーザーがTONコイントークンとネイティブコレクティブルを管理できる。

ミラナ・ベンチャーズの投資と並行して、TON財団はTONスペースがTONベースのMNTトークンを統合することで、マントル・ネットワークにテレグラムユーザーを接続すると発表した。これにより、マントル・ネットワークのユーザーは、テレグラム内のゲーミフィケーションキャンペーンや広告オファリングにアクセスできるようになる。
ミラナ・ベンチャーズのマネージングパートナーであるデビッド・トウ氏は、「テレグラムのネイティブブロックチェーンおよびウォレット技術スタックであるオープンネットワークは、仮想通貨およびWeb3の中心的な通信インフラとして、大量採用を加速するのに独自の位置を占めている」と語った。
TON財団のスティーブ・ユン会長は、業界の複数のプレイヤーが、資金を割り当ててTONエコシステムおよびテレグラムへのアクセスに活用することで、先行者利益を得ようとしていると語った。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン