ビットコインの2万ドルの到達に向けて、強気派が現在の重要なレジスタンスを突破することを試みている。

仮想通貨(暗号資産)ビットコインは先週、印象的な強さを見せており、28日時点では13666ドルと、年初来高値をつけた。

この勢いは米ドル安によって形成されたものだ。多くのアナリストは、ドルが弱いままである限り、ビットコインやその他の安全資産は上昇するだろうと考えている。

しかし、ビットコインが強さを示す一方、アルトコインは恩恵を受けれていない。ほとんどのアルトコインはBTCに対して売られているようだ。ビットコインのドミナンスは先週から上昇しており、市場はビットコインを中心に動いている。

トレーダーは13500~14000ドルがレジスタンスと予想

(出典:トレーディングビュー「BTC/USDの週足チャート」)

週足チャートでは、市場にとって次の大きなハードルとして、13500ドル~14250ドルの間に明確なレジスタンスゾーンがあることが示されている。

ビットコイン価格は、さらなる上昇のための重要な壁だった、11600ドル~12000ドルのレジスタンスを突破した。この突破により、価格は次のハードルである13500~14250ドルに向けて上昇を続けている。

このレジスタンスゾーンが現在、最初にテストされており、一回での突破は期待できそうにないものの、ドルが弱くなっていることはビットコイン価格の上昇に寄与しそうだ。

米ドル安がビットコインの上昇を推進

(出典:トレーディングビュー「米ドル通貨インデックス 日足チャート」)

米ドル指数(DXY)は直近の94.6ポイントレベルでのテストが拒否され、現在は大幅に下落している。

これを受けて、DXYはさらに下落。重要なのは、9月24日に拒否されたことでビットコイン価格の上昇に繋がったことだ。

この上昇によって、ビットコイン価格は10500ドルから13500ドルに3000ドルも上昇した。DXYとビットコインの相関関係は3月の暴落時から上昇しており、逆相関を示している。

もしドルが92.50のエリアをサポートとして保持すれば、ビットコイン価格も反落するかもしれないが、これは弱気とは捉えられないだろう。

時価総額にレジスタンス

(出典:トレーディングビュー「仮想通貨時価総額の週足チャート」)

最近強さを見せている仮想通貨はビットコインのみであるため、仮想通貨全体の時価総額はビットコインの強さに伴っていない。これはアルトコインがビットコインに対して下落していることを意味している。

現在時価総額は4000億ドルから4100億ドルが重要な転換点となっており、巨大なレジスタンスが形成されている。

このレジスタンスを突破すると、5200~5300億ドルへの上昇が発生する可能性が高い。

しかし、拒否された場合はレンジ幅が拡大し、2800~3000億ドルが重要なサポートゾーンになる。

ビットコインの潜在的シナリオ

(出典:トレーディングビュー「BTC/USDTの3時間足チャート」)

現在のビットコインの重要レベルは、13000~13200ドルのサポートを保持できるかどうかだ。もしこのエリアがサポートを保証するものであれば、最近の上昇はレンジハイの上での逸脱とはならない。

しかし、ビットコイン価格が13500ドル以上で下落し、レンジ内に戻って下落した場合、この逸脱は13000~13200ドルエリアの再テストによって確認される。

もしこのシナリオが実行されれば12500ドル、さらには12000ドル、11600ドルでのテストがあるかもしれない。

こうした動きは米ドル指数が反転する可能性と、ビットコインが14000ドル突破に失敗したことによるものだろう。

繰り返すが、しかし、こうした再テストは弱気ではない。上昇が起こる前に以前のレジスタンスをサポートと確認することは非常に健全な動きだ。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。