ミームコイン「Pump.fun(PUMP)」のプレセール投資家が、数十億枚規模のトークンを取引所に送金していることが明らかになり、価格が初期販売価格を下回る中で売り圧力への懸念が高まっている。
ブロックチェーン分析企業ルックオンチェーンによれば、Solscan上で「PUMP Top Fund 1」と「PUMP Top Fund 2」とラベル付けされた2つの初期支援者が、あわせて1億6000万ドル相当のPUMPトークンを中央集権型取引所に送金した。
プレセール期間中、Top Fund 1のウォレットは1億ドルのUSDCで250億枚のトークンを取得した。そのうち、直近1週間で170億枚(約9000万ドル相当)を取引所に預け入れている。売却は始まっているものの、同ウォレットにはまだ2950万ドル相当のトークンが残されている。
一方、Top Fund 2のウォレットはプレセール中に5000万ドルで125億枚のトークンを購入しており、こちらはすべて(7100万ドル相当)をすでに売却したか、取引所に送金している。
プレセール参加者による売却でPUMP価格が下落
PUMPトークンはローンチ直後に強気の兆しを見せたが、高いアンロック率の影響もあって売り圧力が強まった。
コインゲッコーによると、過去7日間でPUMPトークンは下落を続け、7月18日には過去最低の0.003642ドルを記録した。これは過去最高値0.006812ドルから46.5%の下落、7月15日のローンチ時点からは32%の下落となる。
現在の価格は、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)価格の0.004ドルと比較しても7%低く、トークンを売却していないプレセール参加者は評価損を抱えている状態だ。
7月13日、Pump.funはPUMPトークンのICOで12分間でほぼ5億ドルを調達した。しかし、その後の動きからは、参加者の一部がトークンをすぐに手放す意向だったことがうかがえる。
17日、BitMEXはオンチェーンデータを公開し、PUMPのプレセール参加者の約60%がすでにトークンを売却、または取引所や他のウォレットに移動させたと報告した。37.4%が保有を続け、3%はさらに買い増していた。
BitMEXのアナリストは、PUMPのローンチ後の値上がりは予想外だったとし、ローンチ時に高いアンロック率だったことがその要因だと指摘した。流通量が多すぎると、デリバティブ市場では下落圧力が強まる傾向があるという。
ミームコイン市場、7月21日に時価総額870億ドルへ急騰
一方、ミームコイン市場全体にも減速の兆しが見られる。コインマーケットキャップによると、ミームコイン全体の時価総額は7月21日に870億ドルへと急騰し、6月30日の550億ドルから58%増となった。
しかしその翌日の22日には810億ドルまで急落。記事執筆時点では820億ドル前後で推移している。
レイヤー1ブロックチェーンネットワークXionの創設者兼CEOであるアンソニー・アンザローネ氏は、以前コインテレグラフに対し、「ミームコイン市場の時価総額の拡大は、資本の流れ先が他にないことを示している」と語っていた。
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