中国の仮想通貨取引所フォビは、6月28日にロンドンオフィスをオープンし、今年第3四半期に店頭取引(OTC) を試験的に開始する予定であることを認めた。

 コインテレグラフが入手したプレスリリースの中で、世界中に「500万人以上」のユーザー基盤を抱えると主張するフォビは、引き続き欧州進出を直近の優先課題として掲げることを念頭に置いており、熟慮の末ロンドンを同社の新事業の拠点として選んだと述べている。

 「ロンドンは、世界的な金融の中心地であり、欧州において最大の仮想通貨取引の中心地であるという優位性と、ブロックチェーンコミュニティが活発であり、市場が急速に発展していることから、ロンドンをヨーロッパで最初の拠点として選んだ」と、同社は現地英国の情勢を称賛しながら書いている。

「高度な金融テクノロジーの才能を持った豊かな人材と仮想通貨規制が開放的な環境にあることが、フォビの英国での成長を支えて行くだろう」

 この動きは、他の主要な取引所業界のプレイヤーによる同様の決定に追随するものだ。その中で最も顕著なのは、かつて取引高で業界世界最大手であったバイナンス(Binance)であり、4月に拠点をマルタに移している

 フォビは、ロンドンは「ヨーロッパ進出の玄関口」として、とりわけロケーションが優位にあることから同都市に照準を当てている。「マルタでも、スイスでもなく、絶対的にロンドンなのです。もっと正確に言えば、ブリテン島です」と、フォビグループの副社長であるペン・フー氏は述べている

 フォビは、ヨーロッパ市場全体に店頭取引を展開する計画である。新たにロンドンへ進出することで、「欧州金融市場へのアクセスを改善し、英国を拠点とするブロックチェーンや新興仮想資産が、フォビ研究所およびフォビエコシステム基金からの恩恵を受けられるようにしなければならない」と付け加えている。

 フォビUKでは、レスター・リー氏が欧州取引取締役として、また、ジョシュ・グッドボディ氏が法務顧問兼主任コンプライアンス担当役員として陣頭指揮を執ることになる。