ビットコイン急落と世界同時株安は関係なし?仮想通貨取引所ビットフィネックスでの「取り付け騒ぎ」が背景か

 米デジタル資産顧問のエレメント・デジタル・アセット・マネジメントは11日、仮想通貨相場が急落している本当の理由は仮想通貨取引所ビットフィネックス(Bitfinex)における「取り付け騒ぎ」ではないかとするレポートを出した。最近の急落については、米株をはじめとする世界的な株安が要因というのが大方の見方だった。

クライアント向けに出したレポートの中でエレメントは、仮想通貨相場と世界の株式相場の動きに相関関係はないと指摘。本当は、多くの投資家が世界有数の仮想通貨取引所ビットフィネックスの支払い能力を疑い出したことにあるのではないかとみている。

ビットフィネックスに関しては最近ネガティブなニュースが多く出ていた。2日にブルームバーグがビットフィネックスの銀行パートナーであったプエルトリコのノーブルバンク(Noble Bank)が、ビットフィネックスおよび仮想通貨テザー(USDT)との関係を解消し、買収先を探していると報道。ビットフィネックス自身も債務超過にあるのではないという観測が出た。ビットフィネックスは後日ブログで債務超過を否定している

また、去年12月にビットフィネックスとテザーが、テザーを使ってビットコインを購入し相場を意図的にあげたとする論文が今年6月に発表された。ビットフィネックスは去年12月、仮想通貨テザーとその米ドル預託金をめぐって疑惑が流れる中、米商品先物取引委員会(CFTC)から召喚命令を受けている。一方、米ドルと1対1で連動するステーブルコインとする主張するテザーに対しては、本当に十分なドルの預金があるのかを巡って疑惑が出ている

今月10日にはビットフィネックスが、テザーの保有量で世界第2位に浮上したという報道もあった

エレメントは、テザーとビットフィネックスの疑惑が最近再び注目され始めていることから、SNSでビットフィネックスの安定性を疑問視する声が多く上がったと指摘。リスクを回避するため多くの投資家がビットフィネックスから資金を引き上げているのではないかと分析した。「取り付け騒ぎ」は、銀行が近い将来機能しなくなることを信じて銀行から預金を引き出すことだが、エレメントは今回、金融機関から金融機関への資金の移動ではなく、仮想通貨から法定通貨への資金移動がみられると伝えている。

今後の鍵を握るのは、テザーの動向。果たして本当に十分な米ドルの預金があるのか?エレメントは、もしテザー社が十分あると証明できれば、仮想通貨相場は急反発すると予想。逆にもしテザーが詐欺ということになれば、今回の規模とは比べ物にならないほどのパニック売りが発生するとみている。その結果、ビットコイン(BTC)は5000ドルをイーサリアム(ETH)は150ドルを割る事になるだろうと予想した。