タイの中央銀行が独自のデジタル通貨発行を検討 スムーズな銀行間取引を目指す

 タイの中央銀行であるタイ銀行が、独自の仮想通貨の発行を検討していることが5日明らかになった

 これはタイ銀行のウィラタイ・サンティプラポップ総裁がシンガポールで開かれた野村・インベストメント・フォーラム・アジア(NIFA)での講演で話したもので、中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)を使って「新たな銀行間取引のあり方」を構築する計画を明かした。タイ銀行は、CBDCの採用で「現状のシステムと比べて仲介プロセスが減る」ことにより、決済にかかる時間とコストが削減されることを期待している。

 サンティプラポップ総裁は、CBDCの採用が最優先課題というわけではないが、技術的な可能性については研究していると言及。金融機関は「イノベーションのファシリテーター」である一方で「金融の安定を守る規制官」でなくてはならないとし、次のように述べた。

「他の中央銀行と同じように我々は早期にCBDCを採用することを目的としておらず、むしろ事務処理的な業務での適用可能性について模索している」

 CBDCを巡っては先月、ノルウェーの中央銀行であるノルウェー銀行が、貨幣と通貨制度への信頼を確かなものにし現金を補完する手段として、独自のデジタル通貨の開発を検討しているというワーキングペーパーを発表。またスウェーデンの中央銀行であるリクスバンクは、現金の流通量の減少を受けてeクローナを検討している。

 一方、ロシアのプーチン大統領は、毎年恒例のライブQ&Aセッション番組において、仮想通貨というのは国境を越えるものだから「定義的に」ロシアも「他のどの国」も独自の仮想通貨を持つことはできないと主張した。