タイ政府は、電子到着査証(eVOA)にブロックチェーンを採用する。デジタル査証(ビザ)申請手続きを安全に迅速化させる狙いだ。

オーストラリアのブロックチェーン企業シェアリングとゲートウェイ・サービスが共同で実施する。タイ政府は、まず中国とインドからの訪問者に特化して、ブロックチェーンのeVOAサービスを展開する計画だ。

シェアリングの共同創設者でCEOのティム・ボス氏は、既存のeVOAは、空港など入国地点で処理されており、そのプロセスを簡素化させることが目的と述べる。現在の紙ベースの処理は、訪問者は航空券や滞在先のコピーや写真など数々の書類を用意する必要があり、その処理に1時間近くかかっているという。

また、偽装やミスといったリスクに対しても、ゲートウェイ・サービスと協力して安全面や迅速化、プロセスの質を改善すべく取り組んでいるとしている。

リングシェアは、ゲートウェイ・サービスに自動ID(個人認証)技術OneIDを提供する。OneIDは、OCR(光学式文字認識)処理が可能で、ブロックチェーン上ですべての情報を1つのファイルに暗号化することでデータを保護する。このOCRとブロックチェーンの組み合わせでeVOAパートナー向けリクエスト時間が削減できると期待される。

今後、他国への導入も検討しているという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン