ステーブルコイン発行元のテザー(USDT)は、コマーシャルペーパーの保有数を削減し、2022年9月30日時点で5000万ドルを下回っている。

テザー社のCTOであるパオロ・アルドイノ氏が10月3日のツイートでこのことを発表し、テザー社の米財務省証券(米国債)がポートフォリオ全体の58.1%に増加し、6月30日の数字である43.5%から増加したと付け加えている。

コマーシャルペーパーは企業が発行する短期債券で、さまざまな事業資金に充当されることが多い。一方、米国債は、投資家が少なくとも購入価格の回収を保証されているため、コマーシャルペーパーよりも「デフォルトリスクゼロ」で安定していると言われている。

6月、テザー社はUSDTのコマーシャルペーパーの割合を「ゼロ」にすることを目指し、満期の短い米財務省証券にロールインすると発表した。これは、同社のエコシステムとUSDTの安定性を高めることが目的である。

またテザー社は、ドルの保有量やその裏付けに関する透明性を高めることを目指している。

7月には、透明性の向上と監査・認証報告書の定期的な開示を目指して、ステーブルコインの準備金を独立的に審査する新しい監査人として、ヨーロッパの会計事務所BDO Italiaを任命した

先月、テザー社はニューヨークの米国地方裁判所から、9月19日にUSDT安定コインの米ドル1対1の裏付けを証明する文書の提出を命じられた