ブリュッセルに拠点を置くSWIFT(国際銀行間通信協会)は3日、クロスボーダーの即時決済システムが本格的に始動したと発表した。世界の決済環境に大きな影響を与える可能性がありそうだ。

SWIFTは発表の中で、英国に拠点を置くロイズ・バンキング・グループが決済を数秒で済ませるシステム「SWIFT gpi Instant」に最初に接続したことを明らかにした。このシステムでは、SWIFT gpiが英国の即時決済システムである「Faster Payments」に接続し、顧客が1日24時間いつでもクロスボーダーの決済を送信できるようにする。

SWIFTは新しいシステムについて次のように説明している。

「銀行の既存のインフラストラクチャを使用して、24時間年中無休でより良いサービスを提供できるようにする。速く、手数料が明確で、そして重要なことに、最終受益者の口座に入金される時期が予測できるようになる」

SWIFTは国際的な銀行間の送金ネットワークを管理し、安全な国際決済と貿易金融の世界標準となっている。だが従来のネットワークは、コストと時間がかかり、非効率だと批判されていた。

SWIFTのgpi(グローバルペイメントイニシアティブ)は、こういった批判に応える形で生まれた。2020年10月には、SWIFTのgpiと英国のFaster Paymentsを統合するパイロットが成功したと発表しており、今回の接続開始につながった。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン