米国のフィンテック大手企業ストライプは、ユーザーの仮想通貨支払を可能にするための新しいブロックチェーンチームの採用を進めている。

企業価値1000億ドルともいわれるストライプは、取引時間の遅さや手数料の上昇のため、3年前にビットコインのサポートを止めている。

ストライプの求人ページによると、同社は仮想通貨分野での経験を持つスタッフエンジニアを探している。エンジニアリング部門の責任者であるギヨーム・ポンシン氏はツイッターで「ウェブ3決済の未来を築く」ためのエンジニアとデザイナーを募集していると語っている

求人ページによると、エンジニアは「ウェブ/モバイルUIからバックエンド、決済、IDシステムまでにわたって」作業することが任務になるという。

ストライプでは「より速く、より信頼性があり、より高い品質の仮想通貨対応のエクスペリエンスを構築することを目指す」という。

ストライプの共同創業者であるジョン・コリソン氏は「ストライプと仮想通貨は同時に成長した」と述べ、最近の仮想通貨の世界が「エキサイティング」なものになっていると指摘する

「ストライプと仮想通貨は同時に成長してきた。ビットコインのペーパーが出た翌年に私たちはコードを書き始めた。私たちは常にこの世界に目を向けていたが、ここ数年の発展(L2、新しいチェーン、ステーブルコイン、DeFi)は特にエキサイティングなものだ」

仮想通貨決済を受け入れる動きは、スクエアやペイパル、マスターカードなどの競合他社が既に先行している。スクエアは2018年にキャッシュアップを介してBTC取引を開始し、ペイパルは2020年10月に米国の顧客向けに仮想通貨サポートを開始し、マスターカードは今年2月に複数の暗号資産をサポートすると発表した。

ストライプは2014年にビットコインのサポートを開始したが、取引時間の遅さや手数料の上昇を受け、2018年1月にビットコインのサポートから撤退した。当時のブログでは、ライトニングネットワークの開発やイーサリアムブロックチェーンの発展で、仮想通貨支払が「実行可能」になれば、再び戻ってくる可能性があると述べていた。

今年6月、コリソン氏はブルームバーグに対して、仮想通貨分野に復帰する可能性をほのめかしていた