中国政府から支援を受ける中国の人工知能(AI)企業であるiFlytekが、OpenAIのChatGPTに直接対抗することを目的としたAIシステム「スパークモデル」の開発を発表した。この発表は、安徽省合肥で開催されたテックイベント「スパークデスク」で行われ、新システムの機能をフルデモンストレーションした。

iFlytekの創立者であり社長の劉清風氏は、スパークモデル(「認知ビッグモデル」とも呼ばれる)が「一般人工知能の夜明け」を意味するとイベント参加者に語った。劉氏はChatGPTとの比較やアップデートのタイムラインを示した。

「今年中に大型モデルをアップグレードし、10月10日には中国語でChatGPTを超え、英語でも同等のレベルに達するだろう」

スパークモデルを支える技術の詳細はまだ明らかになっていないが、劉氏は、AIの能力が「中国で測定できる既存のシステムをはるかに超えている」と述べた。

ChatGPTと同様のモデルとの直接的な比較は、並行してベンチマークを取ることができないために困難だ。OpenAIは訓練の詳細やその他の独自情報を公開しておらず、中国ではChatGPTが禁止されているため、中国語や文化に関するモデルの訓練が制限されている。

特に香港と比較すると、中国でのChatGPTの現在の禁止は、潜在的に悪影響をもたらすとされている。香港は中国人民共和国の特別行政区とされており、ChatGPTや仮想通貨のような技術の使用が広範囲に禁止されていない。

香港や西洋諸国では、ChatGPTは仮想通貨ユーザーや企業の間で、コード生成や高度な取引ボットおよびポートフォリオ分析の開発の基盤技術として人気を博している。

劉氏によると、同社の研究部門は、2022年12月22日にスパークモデルの開発を開始したばかりだ。対照的に、OpenAIは2015年にGPT製品の前身を開発するための作業を開始し、ChatGPTは2022年11月30日に初めてローンチされた。