米連邦準備制度理事会(FRB)のクリストファー・ウォーラー理事は、オーストリアの高等研究所での講演で、適切に規制されたステーブルコインが現行の金融システムに利益をもたらす可能性があると語った。
「ステーブルコインは決済の仲介者を減らし、世界的な決済コストを削減することができる」とウォーラー氏はのべたが、すぐに「安全性は保証されていない」との注意を付け加えた。
「不正な資金調達での利用などのリスクを最小限に抑えるための適切なガードレールが設けられれば、ステーブルコインは決済において利益をもたらし、新しい取引プラットフォームで安全な資産として機能する可能性がある」とウォーラー氏は説明した。
ウォーラー氏はまた、分散型金融が伝統的な金融に完全に取って代わるのではなく、共生関係を築くことができるとも語った。ウォーラー氏は過去にも同様の見解を示しており、その際、分散型金融とドル建てステーブルコインによってドルの優位性をさらに強固なものにすると主張していた。
ステーブルコインと米ドル覇権
6月14日、ウォールストリートジャーナルに、元米下院議長ポール・ライアン氏による記事が掲載され、ステーブルコインが迫り来る債務危機を緩和する可能性があると主張した。
The growing US government debt. Source: Toby Cunningham
ライアン氏は、ステーブルコインが米国債と米ドルの需要を生み出し、ドルが中国人民元に対して競争力を維持し、現在の世界的な準備通貨としての地位を維持するだろうと指摘した。
最近では、10月に米上院議員ビル・ハガティ氏が、2023年のパトリック・マクヘンリー下院議員のステーブルコイン法案を基にした「決済ステーブルコイン明確化法案」を提出した。法案の最も注目すべき変更点は、ステーブルコインを州レベルで規制する条項と、2023年版の法案にあったステーブルコインを証券と認識する条項を削除したことだ。
これらの努力にもかかわらず、チェイナリシスの最近の報告書によれば、米国がステーブルコインの採用において遅れをとっている。チェイナリシスによると、米国規制の取引所でのステーブルコイン取引の市場シェアは2024年に40%を下回った。一方、海外取引所でのステーブルコイン取引のシェアは今年60%に上昇した。
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