韓国金融監督局(FSS)は、地方規制当局と企業に対し、証券取引システムにブロックチェーン統合に向けた開発をするよう推奨したことが、2日発行の報告書から分かった。

 FSSは、米国や日本、英国、豪州などの証券取引所におけるブロックチェーン利用を分析。報告書では、改ざんが防止できるブロックチェーン基盤のシステムは効率性や整合性を高め、トラッキングやトランザクション保存のの安全性を高めると結論づけている。現在のシステムは中央集権的な台帳を使っており、非効率でハッキング脆弱であると付け加えた。

 FSSは未公開株取引の記録の保存するナスダックリンク(Nasdaq Linq)のブロックチェーン利用、ロンドン証券取引所グループの未公開株ブロックチェーン基盤のプラットフォーム、SBIリップルアジアが事務局を務める日本の証券会社35社からなる証券コンソーシアムについても調査しているようだ。

 最も野心的なケーススタディはオーストラリアの証券取引所の計画で、最終的には既存のクリアリングと決済システムを許可型の分散型台帳ベースのものに変えるというものだ。

 FSSはまた、長期的な計画をたて、実証実験などを継続的に促進し、資本市場におけるブロックチェーン導入を調査し続けるとしている。