韓国の大手仮想通貨取引所であるコインワン(本社ソウル)が11月初旬、仮想通貨の時価総額ランキングで第5位のライトコインの扱いを開始した。
韓国ではライトコインが人気で、韓国最大の仮想通貨取引所であるBithumbは世界中のライトコイン取引量の25%を占めており、毎日660億円もの取引が行われている。また、取引量をベースとした仮想通貨ランキングでは、ライトコインはビットコインとイーサリアムについで、世界第三位となっている。
ライトコインのコインワン上場は、目立たない同仮想通貨にとって更なる後押しとなる。現時点での時価総額は約3700億円で、リップルの9200億円の後につけるが、14兆円の時価総額を誇るビットコインには遠く及ばない。
一方で、ライトコインはデジタル「シルバー」として、取引スピードとスケーリングに対する独自の考えをもった面白いコインだ。
もともと同コインは、元グーグルの職員だったチャーリー・リーが2011年にビットコイン・コアを分岐させて開発した仮想通貨だ。ビットコインに比べて、ブロック生成スピードが早く、最大発行数が多いのが特徴だ。例えばビットコインのブロック生成に10分かかるのに対し、ライトコインは2.5分で新ブロックを生成する。コイン採掘のアルゴリズムにも工夫があり、ビットコインで起きたようなマイニング競争を防ぐことも意図されている。
また、時価総額ベースでトップ5以内の仮想通貨の中でいちはやくセグウィットを採用したのもライトコインだ。
ビットコイン分岐をめぐる混乱の中、コインワン上場によって上昇気流にのっていけるか、デジタル銀貨としてのライトコインの真価が試されている。