韓国の金融委員会(FSC)とソウル市は、次世代のフィンテックのプロの育成に向けた、1600万ドル(18億円)規模の投資計画を2月12日に発表した。同助成金への応募は3月4日から6日。

FSCは、金融テクノロジー分野の専門家の需要が高まっていると説明している。次世代のフィンテックのプロを育成する機会を確保することが狙いだとしている。

同プログラムは今年後半に開始予定で、2023年までソウル市の永登浦区(ヨンドゥンポ)で実施される。対象者は、金融機関の従業員やフィンテック企業の創設者や同分野での就職を希望する者などだ。

カリキュラムは、学位有りと無しの2つで構成される。修士課程コースは年間生徒数80人、学位なしのデジタル金融プロフェッショナル訓練プログラムは条件付き支援で160人を受け入れる予定。

授業内容は、理論に加え、ビッグデータやクラウドやブロックチェーンといったデジタル金融関連分野の集中コースではハンズオンコースもある。

韓国はフィンテック分野に注力

韓国の金融委員会はこの2年間、フィンテック分野に注力している。インターネット銀行に関する特別法やフィンテクイノベーションサポート法、ピアツーピアレンディング法、フィンテック法などを整備している。

今回の教育プログラムの発表の中で、FSCは次のように述べている。

「規制サンドボックスはフィンテックイノベーションサポート法に基づいて開始され、19年12月18日時点で計77の『革新的な金融サービス』が規制を免除され、アイデアをテストするために指定されている。政府は、近い将来、オープンバンキングやプライベートデータビジネスなどの分野でフィンテック業界をさらに発展させていく」

ソウル市はブロックチェーン導入を積極的に進めている。昨年5月に住民登録証にブロックチェーン技術を導入することを発表。また昨年11月にはオンラインの資格紹介など3つの行政分野でブロックチェーンを導入する計画を発表している

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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン