最も利益を上げている仮想通貨トレーダーたちは、依然としてミームコインに短期的な利益を求めているが、市場全体ではこうした投機的資産の「スーパーサイクル」が終焉を迎えつつある兆しが出ている。背景には、トランプ大統領に関連するミームコインに対する失望感もある。
ブロックチェーン分析プラットフォームのナンセンによって「スマートマネー」として追跡されている高収益トレーダーらは、今もなおミームコインでの利ざやを狙い続けている。
一方で、ステーブルコイン保有比率の増加は慎重姿勢の高まりを示しているが、それでも投機的な銘柄に対する意欲は残っていると、ナンセンのリサーチアナリストであるニコライ・ソンダーガード氏は指摘する。
「直近のミーム相場の盛り上がりには、スマートマネーも乗っていた。ただし、そうした資金は非常に早く抜ける傾向にもある」と、同氏はX上でのコインテレグラフの番組『Chainreaction』で語った。
「今回のミーム相場は、彼らにとって単なる『面白い仕掛け』に過ぎなかった。ビットコインやイーサリアムと異なり、ミームコインはマクロ経済の影響を直接受けにくいため、市場全体の方向感が見えにくい中でも動ける存在なのだ」
実際1週間前には、ある熟練トレーダーが人気ミームコイン「ペペ(PEPE)」に2000ドルを投じて4,300万ドル以上の含み益を出した事例があった。ただし、そのトレーダーは高値圏での売却には失敗しており、実現利益は1000万ドル超にとどまった。PEPEは現在、最高値から70%以上下落している。
TRUMPがスーパーサイクル終焉の引き金か
1月18日にローンチされた「オフィシャル・トランプ(TRUMP)」は、ミームコイン・スーパーサイクル終焉の兆しとも見なされている。
バイナンスのリサーチレポートによれば、「Pump.fun」で発行されたトークンはソラナ上で発行されたトークンの7割以上を占め、このスーパーサイクルを象徴する存在とされてきた。
Pump.fun の使用状況 Source: Binance research report
しかし、トランプ大統領の就任時期と重なる1月第3週をピークに、Pump.funの利用状況は減速している。アクティブウォレット数は1月20日時点の285万から、3月31日には144万まで減少した。
この減速の主因は投資家心理の悪化にあるとされる。バイナンスの広報担当者はコインテレグラフに対し次のように述べている。
「高い注目を集めた$MELANIAや$LIBRAなどのトークンに関連するインサイダー取引疑惑もあり、市場心理は冷え込んでいるように見える」
「さらに、世界的な関税政策によるボラティリティの高まりなど、マクロ経済の不透明感もミームコイン全体に対する投機意欲を後退させた可能性がある」とも付け加えた。
TRUMP/USD Source: CoinMarketCap
TRUMPは1月19日に記録した75.35ドルのピークから、すでに87%下落している。過去1週間では8%超の下落を記録しており、下げ止まりの気配を見せていない。