世界的な決済大手Visaは、仮想通貨関連サービスの拡大を目的に、4種類のステーブルコインを4つの異なるブロックチェーン上でサポートする計画を明らかにした。

VisaのCEOであるライアン・マッキナーニ氏は28日、同社の2025年第4四半期の決算説明会で、ステーブルコイン事業の拡大方針を示した

「我々は、4つの異なるブロックチェーン上で稼働する4つのステーブルコインを追加サポートする予定だ。これらは2種類の通貨に対応し、25以上の法定通貨へと変換できる」

マッキナーニ氏は詳細な銘柄名やブロックチェーン名には言及しなかったが、今回の発表により、Visaがサポートするネットワークとステーブルコインの範囲がさらに拡大することになる。

Visaはすでに、サークル社の米ドル連動のUSDCとユーロ連動のEURC、さらにペイパルUSD(PYUSD)およびグローバルダラー(USDG)をサポートしており、これらはイーサリアム、ソラナ、ステラ、アバランチの各ブロックチェーンで運用されている。

マッキナーニ氏は「ステーブルコイン分野で特に強いモメンタムを感じている」と述べ、2020年以降、総額1400億ドル相当の仮想通貨およびステーブルコイン取引をVisaが支援してきたことを明らかにした。

また、同氏によれば、ステーブルコイン対応カードを利用した世界の消費支出は前年同期比で4倍に増加しており、「サポート対象のステーブルコインとブロックチェーンを拡大し、月間取引量は年間換算で25億ドルを突破した」と述べた。

銀行向けステーブルコイン・ソリューションを強化

マッキナーニ氏は今後の重点分野として、銀行や既存の金融機関向けにステーブルコイン活用を広げること、およびクロスボーダー決済の効率化を挙げた。「この分野には、まだ多くの可能性がある」と同氏は述べた。

Visaはすでに、2025年9月末に開始した「Visaダイレクト」パイロットプログラムを通じ、銀行や金融機関がUSDCやEURCを使って国際送金の事前資金調達を行える仕組みをテストしている

今後の展開としてマッキナーニ氏は、Visaが提供するトークン化資産プラットフォームを通じて、銀行が自らステーブルコインを発行および焼却できるようにする計画を明かした。

「我々は銀行が自らステーブルコインを発行・焼却できるよう支援しており、Visaダイレクトを通じた国際送金機能の拡充にも取り組んでいる」

bitbankで新規口座開設後、1万円の入金でもれなく現金1,000円プレゼント!【PR】

Visa, 銀行, ステーブルコイン