米国のベンチャーキャピタリストであるアルフレッド・リン氏は、セコイア・キャピタルのパートナーとして、破綻した仮想通貨取引所FTXへの数億ドル規模の投資を擁護した。ブルームバーグのテックサミットでリン氏は、FTXを初めて評価するよう求められた場合、セコイアはおそらく同じ投資判断を下すだろうと語った。
「15の異なる方法で我々の仕事を検討した。[…] 我々はおそらく再び投資をするだろう」とリン氏は語ったと報じられている。セコイア・キャピタルは約850億ドルを運用し、主要なテック企業やいくつかの仮想通貨関連企業に投資している。同社は2つのファンドを通じて、FTXおよびFTX USに合計で2億1350万ドルを投資した。「グローバル・グロース・ファンドIII」は、ファンドの資本の3%にあたる1億5000万ドルをFTXに投資していた。「キャピタル・グローバル・エクイティーズ・ファンド」は、両社に合わせて6350万ドルを投資し、ポートフォリオ全体の1%未満を占めていた。
セコイアは昨年11月、FTXが閉鎖された後、両仮想通貨取引所への投資を完全な損失として記録したことをパートナーに通知する手紙を送った。「リスクを取るビジネスに携わっている。一部の投資は上振れし、一部は下振れする」と手紙で説明されていた。
リン氏はブルームバーグのイベントで再びこの見方を強調し、セコイアの投資テーゼは創業者を信頼し、計算されたリスクを取ることに依存しており、時には投資が期待に応えられないこともあると付け加えた。FTXの劇的な崩壊と資金の喪失にもかかわらず、リン氏はセコイアが「仮想通貨のコンセプトについて依然として非常に興奮している」と語った。
数億ドルの損失に加えて、FTXはベンチャー企業に他の問題をもたらした。破産した取引所の一部のユーザーは、セコイア、トーマ・ブラボー、パラダイムといったFTXを支援したファンドや企業を訴えている。訴訟は、3社が2021年のプロモーションマーケティングキャンペーンに関与し、その努力がFTXに「正当性の雰囲気」を付与したと主張している。3社はすべて、2021年7月の仮想通貨史上最大の調達であったFTXの9億ドルのシリーズBラウンドの投資家だった。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン