プライバシー重視のメッセージサービスのテレグラムと米証券取引委員会(SEC)の闘いが終わりを迎えようとしている。

25日にSECは、ニューヨーク南地区の裁判所に対してテレグラムが放棄した独自ブロックチェーンTON(Telegram Open Network)と独自トークン「グラム(Gram)」に関連する民事制裁金として1850万ドル(約20億円)の支払いを要求する文書を提出した。

文書によると、テレグラムは11日に1850万ドルの支払いに合意した。

また、SECは、不法収益剥奪(disgorgement)としてテレグラムが12億2000万ドル(約1290億円)を支払う必要があると主張。12億2000万ドルのうち11億ドル9000万ドル(約1260億円)はテレグラムが投資家に対して支払う額となる。

SECは、昨年秋に米国投資家に対するトークン販売が証券法違反にあたるとしてテレグラムに対して訴訟を起こしていた。先月にテレグラムはTONとグラムを放棄すると発表。テレグラムのパヴェル・ドゥーロフCEOは「残念ながら我々(つまり世界人口の96%)は米国に住む4%に選挙で選ばれた人々の決定に依存している」とSECを批判した。

テレグラムは2018年に過去2番目の規模にあたるICOを実施。2018年1月からトークンを販売し、約17億ドル(1890億円)を調達した。

翻訳・編集 コインテレグラフ ジャパン