米証券取引委員会(SEC)は、資産運用会社グレースケールが提出したXRPおよびドージコイン(DOGE)の上場投資信託(ETF)の申請を正式に受理した。
SECは2月13日、グレースケールXRPトラストおよびグレースケール・ドージコイン・トラストに関するフォーム19b-4申請を受理した。これにより、SECは法定期限である240日以内に審査と決定を行う義務を負うことになる。
この240日間の期限は、グレースケールの申請がSECの連邦官報に掲載された時点から開始される。通常、この掲載は数日以内に行われるため、審査期限は2025年10月中旬となる可能性が高い。
トランプ政権下でのSECの姿勢変化
過去2週間で、SECはライトコイン(LTC)およびソラナ(SOL)のETF申請も受理しており、トランプ政権下のSECが仮想通貨ETFに対する対応を軟化させている。
前SEC委員長のゲンスラー氏の下では、SECは少なくとも2件のソラナETF申請を拒否しており、グレースケールはビットコイントラストをETFに転換するために長期にわたる法廷闘争を強いられた。
ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏およびエリック・バルチュナス氏は、XRPとドージコインのETFが2025年末までに承認される確率をそれぞれ65%および75%と予測している。また、ライトコインETFの承認確率は90%とされており、年内に承認される可能性が高いとみられている。
XRPの証券性をめぐる課題
XRPのETF承認には不確定要素が残る。SECがリップルに対して提起している証券法違反の訴訟が完全に解決しない限り、XRPのETF承認は難しい可能性があるとセイファート氏は指摘している。
2023年8月、裁判所は「XRPは二次市場での取引においては証券ではない」と判断し、リップルは部分的な勝訴を収めた。しかし、SECはこの判決を不服として控訴しており、リップルがXRPを個人投資家に販売した際に証券法に違反したと主張している。
一方で、ドージコインETFは、SECの承認プロセスを比較的スムーズに進める可能性がある。SECはドージコインを証券と見なすかどうかについて明確な見解を示していないため、規制上の障壁が少ないと考えられるからだ。
また、ドージコインはビットコインと多くの技術的特徴を共有しており、SECが既に承認しているビットコインETFと類似した性質を持つことも、承認の追い風となる可能性がある。