FTXのリストラを担当するFTX管理者によると、FTXとアラメダ・リサーチの元幹部たちは、FTXに関連する団体から32億ドルの支払いと融資を受けていた。

現在ジョン・レイIIICEOが指揮を執るFTXは、取引所の破綻以来、行方不明の資金を追跡調査している。その結果、総額89億ドルが行方不明になっていると推定されている

3月15日のFTXの発表によると、デラウェア州の破産裁判所に提出した財務諸表には、サム・バンクマン-フリード氏と幹部たちに流れたとされる数十億ドル相当の融資と支払いが指摘されており、それらは主にアラメダ・リサーチからのものだった。

バンクマン-フリード氏が22億ドルという資金の大半を受け取ったと報告されている。

FTXの元エンジニアリングディレクターのニシャド・シン氏、FTXの共同設立者ゲイリー・ウォン氏、アラメダ・リサーチの元CEOのキャロライン・エリソン氏などの名前が挙がっている。

FTXの幹部への支払いの大まかな内訳を、次のようになっている。

  • サム・バンクマン・フリードに22億ドル
  • ニシャド・シン(元FTXエンジニアリング・ディレクター)に5億8700万ドル
  • ジシャオ・"ゲイリー"・ウォン(FTXの共同創設者)に2億4600万ドル。
  • ライアン・サラメ(バハマ法人FTXデジタル・マーケッツの元共同CEO)に8700万ドル
  • ジョン・サミュエル・トラブッコ(アラメダの元共同CEO)に2500万ドル。
  • キャロライン・エリソン(アラメダ元CEO)に600万ドル

この金額には、バハマの高級物件など様々な購入に使われた2億4000万ドル以上、政治・慈善活動への寄付、FTX以外の子会社への「多額の送金」は含まれていないと指摘している。

FTXの現経営陣は、受取人およびその後の譲受人に対して訴訟を起こす権利を調査しており、継続的な取り組みにより、「資産、負債および譲渡のさらなる特定が行われる見込みだ」と述べている。

元幹部らから資金を回収する方法を検討していると付け加えたが、「最終的な金銭回収の金額とタイミングは現時点では予測できない」としている。