仮想通貨とブロックチェーン規制に関するロシアの新たな法案は、非公開企業や有限責任会社に対し、株式をデジタル化し、ブロックチェーン上で発行・販売するのを許可する方針のようだ。地元メディアのヴェドモスチ( Vedomosti )が21日伝えた

ヴェドモスチが入手した「デジタル金融資産について」という法案の新版によると、非公開企業の保有者に、その企業のデジタル化した株式である「デジタル金融アセット(DFA)」を作成し販売するのを許可する方針という。DFAのデータは、ロシア中銀によって承認され、ブロックチェーンに記載されるという。

ロシアのビジネスメディアRBCによると、DFAは、名前は異なるが仮想通貨トークンに相当する。DFAの定義はロシアの民法に組み込まれる予定で、投資家はトークン発行のルールが守られなかった際には裁判所に訴訟を提起できるという。

下院で同法案が承認されたら、全ての有限責任会社(LLC)と非公開合資会社に適用される見込み。しかし、一度DFAを発行すると、伝統的な手続きでは株式を一般公開できなくなるという。

同デジタル金融資産法案は、今年1月に財務大臣により最初に提出された。7月1日までには可決されると思われていたが、3月に入り、仮想通貨取引所に課す顧客の本人確認(KYC)規制を導入し大幅変更された。同法案は12月末に閉会する秋のセッション中に下院の第2読会で審議される。今月19日には同法案から仮想通貨やマイニングに関する定義が削除されている。