インタビュー内容は編集してあります。

ロジャー・バーは、仮想通貨業界の中の有名人の1人だ。彼は「仮想通貨業界の最初の投資家」と自ら呼んでいる。若き日にコンピューターサイエンスと経済学を学んだことが、ビットコインの背後の技術を理解するのを手助けした。

「人々がそれをマネーとして使おうとしたことは間違いない。そして、ほかのものと同じように、価格は需要と供給によって決まる」

「ビットコインの供給は限られていたため、それをマネーとして使おうとする人の需要が増えれば、価格は大きく上昇するだろう」

ロジャー・バー氏はビットコインの哲学を強力に主張する「ビットコイン・ジーザス」とも呼ばれていた。2017年12月以降、彼は、ビットコインキャッシュこそが「本当のビットコイン」であると述べている。ビットコインキャッシュが「将来、より大きな時価総額、取引量、ユーザーベースを持つ」と主張している。

ロジャー・バーの行動原理

「私の立場は常に一貫している。世界のためのピアツーピアの電子マネーの側にある。そして悲しいことに、インターネットでの検閲、プロパガンダ、個人攻撃、トローリングにより、ビットコインのBTCバージョンはピアツーピアの電子マネーというゴールから、価値の保存手段となるピアツーピアのサイエンスプロジェクトへと変遷した」

「私は地球上のすべての人が、他の誰とでも無料で、他人からの許可を必要とせずに、迅速にお金を送受信できるようにしたいと思っている。ピアツーピアの価値の保存手段ではそれを実行できない、ビットコインキャッシュならできる」

「客観的に見れば、ビットコインキャッシュはビットコインのホワイトペーパーで説明したビットコインと同じバージョンだ」

「これは2011年に関り、投資してきたビットコインと同じバージョンだ。私が8年前から関わってきたビットコインと全く同じバージョンだ。だからこそ、私は投資をしている」

「誰もが今、メディアでビットコインについて語っている。それは『ビットコイン』という名前だが、ビットコインが当初人気を博した特徴を持ってはいない。ビットコインが当初人気があった時の起業家の多くはいない 」

インタビューの動画はこちら:

コインテレグラフ:多くの人々があなたのことを「ビットコイン・ジーザス」と呼んでいました。今、あなたは別な道を歩んでいるように見えますが?

ロジャー・バー:私が別な道を歩んでいると思っている人がいるなら、その考えはやめるべきだと思うね。状況をもっと深く見るべきだ。2011年にビットコインについて語っていたことと、同じことをずっと話している。私が、2011年以来語ってきた話は、ビットコインキャッシュについても完全に当てはまる。誰もがビットコインと呼んでいる、今のビットコインはもはや真実ではない。

つまり、ビットコインと同じバージョンのもをプロモーションしているんだ。『BTC』のティッカーシンボルを持っているものはビットコインという名前かもしれない。でも、その本質はビットコインではない」

しかし、ロジャー・バー氏の意見では、ビットコインキャッシュでさえ、完璧なピアツーピアの現金ではない。「常に何か改善する余地がある」という。

他の仮想通貨が、ビットコインやビットコインキャッシュに代わるモノになるということだろうか?

「おそらく、1001の様々な仮想通貨がマーケットシェアを競い合っている。これは良いことだ」

「これは仮想通貨のダーウィン流の進化だ。最終的には、より強く、より堅牢で、より有用な仮想通貨が世界中で使われるようになるだろう」

「ビットコインーBTC-が最終的な勝者にあるという保証はない。ビットコインキャッシュもだ。そして、もし何かより優れたもの、世界により経済的な自由をもたらし、より多くの人々が自分の財産を支配できる能力もたらすものが現れたら、私は喜んでそれをプロモーションするだろう」

「世界により自由な経済をもたらす最良のツールだと思うものをプロモーションするつもりだ」

「今現在、そのツールはビットコインキャッシュだと思っている。しかし将来、ほかに違うものが登場したら、私はそれをプロモーションするだろう」

 

CT:規制に関する最近のツイートを読みました。仮想通貨を受け入れようとする国や地域、もしくはブロックチェーン・仮想通貨のエコシステムに友好的なところは数多くありますが…

RV:ニューヨークはそういう地域じゃないね

CT:米国はフェアな規制枠組みを持っていると思いますか?

RV:いいや、フェアじゃない。(政府は)文字通り、ビットコインを監視している。人々がビットコインズを売ると、政府は人々を逮捕し、何年も拘留している。これは狂っているよ!これは止める必要がある。 まさに狂気だ。それが米国で起こっている!

米国はそのような状況にを恥じいるべきだ!文明国において、ビットコインが欲しい人にそれを売ったからといって、刑務所に何年も入れられることはない。ただ政治家から許可をもらっていないというだけでだ。

CT:つまり米国は仮想通貨ビジネスをするのに適していないということですか?

RV:米国で仮想通貨ビジネスをするってことは危険と隣り合わせだ。そんなことをするのは危険なことだ。

CT:世界で(仮想通貨の)エコシステムに最も友好的な地域はどこですか?

RV:マルタは間違いなく上位に入るだろうね。一番というわけではないだろうけど。

世界の中で経済的な自由度が高い国はいくつかある。シンガポール、香港、スイス、マルタ、キプロスとかだ。

米国は経済的自由度の高い国のリストでは下の下だ。悲しいけどね。米国出身の人間としては、そういう状況を見るのは悲しいことだよ 。

CT:仮想通貨の世界に8年近くいるわけですが、仮想通貨とブロックチェーンの将来はどうなっているでしょうか?

RV:将来はますます導入されることにあるだろう。より多くの活用方法も出てくるだろう。私たちが住む社会の中で統合されていくだろう。そして規制はそれを遅らせることができるかもしれないが、止めることはできない。

 

このインタビューは10月4日、デルタ・ブロックチェーンサミットで実施したものだ。