リップルの主要パートナーであるマネーグラムは、資金管理サービスを手掛けるブリンク(Brink)から900万ドル(約9.8億円)の出資を受けた。ブリンクが6日に発表した。
ブリンクはニューヨーク証券取引所に上場している企業で、金銭管理サービスやATM事業、現金輸送などを手掛けている。41ヵ国にグローバルネットワークがあり、100ヵ国でサービスを提供している。
このほどマネ―グラムの発行済株式の約4.95%を取得した。ブリンクは、今回の投資は「短期および長期の商業機会を追求するための長期的な戦略的パートナーシップの基盤となる」としている。
マネーグラムの送金事業と、ブリンクが手掛ける金銭管理サービスとを密接に連携させていくとしている。
マネーグラム、シンガポールで展開
またマネーグラムは6日、シンガポールの顧客向けにウェブサイトを立ち上げたと発表している。
シンガポールのユーザーは、ウェブサイトを通じてクロスボーダーの送金を行うことができるようになる。
マネーグラムの最高執行責任者(COO)のカミラ・ヒチル氏は、「コンシューマ事業でのデジタル成長加速は、企業戦略の中核である」と述べ、東南アジア最大の送金市場であるシンガポール進出は国際的な成長の一環であるとしている。
マネーグラムでは今年1月、エジプトへの進出も果たしている。
フィンテック企業との連携
伝統的な金融会社がフィンテック企業と連携する動きが相次いでいる。
米クレジットカード大手VISAは13日、仮想通貨関連のフィンテック企業プレイド(Plaid)を53億ドル(約5800億円)で買収すると発表した。
VISAの発表によると、買収は規制当局の許可を待って次の3~6ヶ月で完了する見込みだ。新たなビジネス領域の開拓を期待している。
2012年設立のプレイドは、金融情報の円滑な共有を促進することで利用者の銀行口座と決済アプリを繋げる。例えば米国のスクエアやベンモと利用者の口座情報を連動させる。
また仮想通貨分野への参入も果たしているフランス拠点の電子決済プラットフォーム開発のワールドラインと電子決済端末メーカーのインジェニコは、合併準備をすすめている。2月3日にプレスリリースで発表した。
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