イーサリアム共同創設者のジョセフ・ルービン氏が、日本経済研究センターのインタビューに答え、リップルについて「本当に素晴らしい”マーケティング”プロジェクト」と皮肉を述べた。

米リップルが推進する時価総額3位のXRPについてどう思うか聞かれたルービン氏は、「リップルは銀行が使用するソフトウェア製品を構築しようとしている、本当に素晴らしい”マーケティング”プロジェクト」と発言。次のように続けた。

「銀行はリップルを使った送金実験をしていたが、実際に利用しているという話は聞いたことがない。

一方イーサリアムについては「ビットコインと非常に似た金融資産であり、価値の保管場所としても使われている」と指摘。リップルについて「リップルを保管場所として使う人をみつけるのは難しいだろう」とし、主にデイトレードで使われているという見方を示した。

ルービン氏は先月に行われたイーサリアム開発者向けのカンファレンス「Devcon5」で仮想通貨成功の条件を満たすのはビットコインとイーサリアムだけと強気な発言をしていた

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ただ、ルービン氏はリップル社の「マーケティング」力を羨ましく思っている面もあるかもしれない。Devcon5で「開発者100万」など大きな目標は掲げる一方、イーサリアムが牽引するウェブ3.0はなぜ必要なのか、そのストーリーをしっかり伝えられていない。一部の米メディアからも「単なる開発者向けのカンファレンス」と評価されている

イーサリアムとリップル社のライバル関係が浮き彫りになったのは今回が初めてではない。

ルービン氏とリップル社のガーリングハウスCEOは今年1月、どちらが中央集権的かをめぐり議論を戦わせた

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